皆さんは5大ウイスキーの一つ、アイリッシュウイスキーの代表銘柄として名高い「ブッシュミルズ」という銘柄をご存じでしょうか。
「ブッシュミルズ」はアイルランドの北部、イギリス領北アイルランド・アントリム州で誕生したアイリッシュウイスキーの代表格として名高い銘柄です。
“エメラルドアイランド(緑の島)”とも呼ばれる国、アイルランドの豊かな自然に囲まれた「ブッシュミルズ」の蒸留所は、なんと1608年創業と言われる「世界最古の蒸留所」として知られています。
そして1608年に当時のイングランド国王ジェームズ1世により、「王室公認蒸留酒」として唯一の製造ライセンスを与えられた、王室も認めたウイスキーメーカーです。
本記事では「ブッシュミルズ」の歴史やこだわりだけでなく、商品ラインナップやお得に買う方法などをご紹介します。
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アイリッシュウイスキー「ブッシュミルズ」とは?
まずは「ブッシュミルズ」の基本情報から確認しましょう。
平均価格帯 | 700mL:1,790円〜25,650円(税別) 平均価格 8,000円前後 |
蒸留所 | ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所 |
樽 | バーボン樽、シェリー樽、マディラワイン樽 |
平均度数 | 40% |
おすすめの飲み方 | ハイボール・ストレート |
「ブッシュミルズ」の特徴
「ブッシュミルズ」は、アイリッシュウイスキー伝統の3回の蒸留によって引き出されるライトな飲み口で奥深い味わいのウイスキー。
モルトの原料には100%アイルランド産のノンピート麦芽を使用しているところが特徴です。
そして、世界最古の蒸留所で造られたアイリッシュウイスキーの代名詞とも言える銘柄として有名。
一部のスコッチウイスキーのようにピート(泥炭)を使用しないため、スモーキーな風味がなく、初心者の方でも気軽に試しやすいライトな飲み口のウイスキーです。
飲んでみるとそのクリアな味わいに驚く方も多いでしょう。
「ブッシュミルズ」がおすすめな人
「ブッシュミルズ」は、スコッチの中のアイラモルトのようにピートによるスモーキーな香りづけをしない、味わいに癖のない銘柄として有名です。
筆者が「ブッシュミルズ」をおすすめしたい人を以下にまとめました。
・アイリッシュウイスキー初心者の人
・ウイスキーのスモーキーな風味が苦手な人
・アイルランドの伝統のウイスキーを味わってみたい人
・世界最古の蒸留所で造り出されたウイスキーを飲んでみたい人
アイリッシュウイスキーというと本格的で、人によってはハードルが高く感じられてしまうイメージがあるかもしれません。
しかし「ブッシュミルズ」は飲み口が軽めでウイスキー初心者にもおすすめできる銘柄です。
筆者も最近まで「ブッシュミルズ」初心者でしたが、新宿のBarで「ブッシュミルズ ブラックブッシュ」のハイボールを試してみました。
飲む前のイメージとは違い、とても爽快感があり後味もすっきりしていて、ウイスキー初心者の方や上級者の方にもぴったりです。
「ブッシュミルズ」の生産場所
「ブッシュミルズ」の生産場所は自然豊かなアイルランドの北部、イギリス領北アイルランド・アントリム州にあります。
蒸留所の名前は「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」です。
「ブッシュミルズ」は「林の中の水車小屋」という意味で、北アイルランドのアントリム州にある村の名前に由来しています。
蒸留所は1784年に建てられましたが、1885年に火災で焼失した歴史があります。
焼失した建物を再建する際、蒸留所の設計をスコットランドから招いた設計技師、チャールズ・ドイグ氏に依頼しました。
ドイグ氏はグレンバーギーやグレンファークラス、ハイランドパークといった名だたる蒸留所の建設に携わったスコットランドにおける蒸留所設計のカリスマです。
彼の得意とする設計はパゴダ屋根を持つ建物で、ブッシュミルズも例外になくパゴダ屋根で2つのキルンが建てられました。
北アイルランドのアントリム地方はスコットランドとの結びつきが強かったため、当時の蒸留所のオーナーがこのようなスタイルを指定したのです。
現在も残る「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」は、アイルランド国内では唯一のスコットランド式外観の蒸留所となりました。
アイルランドとスコットランドの結びつきを感じられます。
蒸溜所モチーフの紙幣もある
アイルランドには、なんと「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」を描いた紙幣が存在します。
2008年に「ブッシュミルズ」は創業400年を迎え、この偉業はアイルランド銀行にも認められて、紙幣に蒸留所の風景が印刷されました。
前述した2つのスコットランド風のキルンも描かれていますね。
実際に流通する紙幣に描かれることからも、現在も「ブッシュミルズ」はアイルランドの人々に親しまれていることがよくわかります。
「ブッシュミルズ」の歴史
「ブッシュミルズ」は400年の長い歴史の中でさまざまな困難を乗り切って、栄光に輝きました。
その歴史をまとめたのが、以下の年表です。
年表
・1608年 「ブッシュミルズ」原型の蒸留所の誕生
・1784年 「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」が正式に創立
・1850年代 イギリス政府による麦芽税導入
・1885年 蒸留所が火災で焼失するも、再建
・1889年 パリ万博で金賞を受賞
・1933年 アメリカで禁酒法が終了
・2008年 「ブッシュミルズ」創業400年
さまざまな世界情勢に影響され、長い歴史を歩んできた「ブッシュミルズ」。
はたしてその歴史の中でどのようにアイリッシュウイスキーの代表格になったのでしょうか。
次の章ではその歴史をひも解いていきます。
「ブッシュミルズ」は今から400年以上前にあった
歴史を遡ること約400年前の1608年、「ブッシュミルズ」の原型となる蒸留所が誕生。
そして同年、イングランド国王ジェームズ1世により、初の「王室公認蒸留酒」としての製造ライセンスを与えられました。
アイルランド国内では、世界最古の歴史を誇る蒸留所の、ウイスキー造りの工程見学と蒸留所限定のウイスキーを試飲できる「テイスティング・ツアー(Tasting Tour)」が大人気。
国民にも愛される、アイリッシュウイスキーの代表的な銘柄です。
正式な記録は1784年から
1608年に当時のイングランド国王ジェームズ1世が、現在「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」のあるアントリム州の領主に蒸留免許を交付した記録が残されています。
製造ライセンスを交付された後、正式には1784年に蒸留所として登録と稼働が開始されました。
諸説ありますが、「ブッシュミルズ」は400年前の記録上でも「世界最古の蒸留所」です。
世界的知名度が上がったパリ万博
1850年代に誕生した麦芽税という歴史上の困難を乗り切った「ブッシュミルズ」は1889年のパリ万国博覧会で、なんとウイスキーで唯一の金賞を受賞。
この受賞は、アイルランドを代表するウイスキーとしてヨーロッパ全土はもちろん、世界的に知名度が上がるきっかけとなりました。
麦芽税については、後半に説明します。
所有者が転々とし続ける「ブッシュミルズ」
世界情勢が揺れ動く20世紀中に「ブッシュミルズ」は所有者が転々とした過去があります。
長い歴史の中で、大戦や輸入規制などの政治的問題が所有者の変更に影響したようです。
「ブッシュミルズ」の歴代所有者について、年代ごとにまとめました。
・1923年 ベルファストの酒商サミュエル・W・ボンドが蒸留所を買収
・1972年 アイリッシュ・ディスティラリー・グループ(以降IDG)の傘下に
・1988年 フランスのペルノ・リカール社がIDGを買収
・2005年 ディアジオ社に売却
・2014年 ディアジオ社は突如としてブッシュミルズの売却を発表
・2016年 クエルボ社が買収
2022年現在も「クエルボ社」がオーナーとして「ブッシュミルズ」を経営しています。
現在のブッシュミルズ
所有者が転々とした歴史のある「ブッシュミルズ」ですが、現在のオーナーはなんと大手テキーラメーカーの「クエルボ社」です。
近年伸長するウイスキー市場において、アイリッシュウイスキーも世界的に市場が拡大しており、全世界の2015年の市場は約830万箱で、5年前と比べると約2倍の規模に成長しました。
日本市場においても2015年に約3万箱(前年比120%)と拡大中です。
1箱=700mL×12本換算
そのような状況の中、クエルボ社は「ブッシュミルズ」の生産量を大幅に伸ばし、450万L近くまで増やしました。
そして近年、クエルボ社はさらなる増産計画を発表。
その内容は大規模な拡張計画です。
「10基のポットスチルを有する第二蒸留所の建設」と「29棟のウェアハウスの建設」の工事が現在も進められています。
「ブッシュミルズ」だけのこだわりの味が生まれる2つの理由
「ブッシュミルズ」こだわりの味が生み出される理由は、仕込み水と独自の製法です。
仕込み水
「ブッシュミルズ」のクリアな味わいの秘密は、仕込み水にあります。
蒸留所のほど近くを流れるブッシュ川の水源である「セント・コロンバの泉」から直接、蒸留所内に水を引き入れ、仕込み水として使用。
アイルランドが有する、豊かな自然が生み出した天然水です。
世界で愛される「ブッシュミルズ」のウイスキー造りに地元の原料が使用されているのは、地元の方にとっても、嬉しいですよね。
「ブッシュミルズ」がこだわる「grain to glass」による製法

「ブッシュミルズ」が提唱する「grain to glass」とは、蒸留所に由来するその地域の原料を使用し、製造の最終段階まで一貫して管理する製造スタイルのことです。
「ブッシュミルズ」は保有している蒸留所の敷地内で、穀物の処理からボトリングまで一貫して行えるようにしています。
1. 地元アイルランド産の原料使用
2. 高品質の樽使用3.伝統を引き継ぐ
3. 3回蒸留
4.一貫管理による安定した品質
上記4つからなる「grain to glass」の製造スタイルにこだわることにより、「ブッシュミルズ」の伝統的な味わいが保たれているのです。
地元アイルランド産の原料使用
「grain to glass」で前述したとおり、「ブッシュミルズ」は蒸留所のあるアイルランド産の原料を使っています。
その中でも大麦麦芽(モルト)にこだわり続け、使用しているのは地元アイルランド産の大麦100%。
そしてスムースな飲み口を実現するためにすべてノンピート麦芽を使っています。
日本でも「地産地消」を大事にする作り手がいますが、「ブッシュミルズ」は遠い国、日本のモノ造りの信念に通じるところがあるのですね。
高品質の樽
「ブッシュミルズ」はさまざまな高品質の樽で熟成しています。
使用する樽の種類は、アメリカンオークのバーボン樽やシェリー樽・ポートワイン・マディラワイン樽・ラム熟成樽など。
ウイスキーにとって樽での熟成は味わいを決定する重要な工程のひとつです。
「ブッシュミルズ」ではスペインの老舗シェリー生産者から毎年シェリー樽を調達しています。
マスターブレンダーが南スペインのヘレスまで足を運び、最高のシェリー樽を厳選し、その樽で「ブッシュミルズ」を熟成させているのです。
また「ジ・オールド・ブッシュミルズ蒸留所」は他にもマルサラワインやコニャック・モスカテル・カルバドス・マラガワインなど多数の興味深い樽コレクションを所有しています。
伝統を引き継ぐ3回蒸留
「ブッシュミルズ」の蒸留は、伝統として、ネックの細長い銅製の小型ポットスチルを使用し、アイリッシュウイスキーの伝統でもある“3回蒸留”を行っています。
この“3回蒸留”により、軽やかな味わいの原酒が誕生するのです。
3回蒸留のアルコール度数の変化をまとめました。
・1回目の蒸留…アルコール度数 約20%
・2回目の蒸留…アルコール度数 約70%
・3回目の蒸留…アルコール度数 約70〜80%
この3回の工程を行うことで、徐々にアルコールの純度が高められ、アイリッシュウイスキーならではの独自のクリアな味わいを生み出しています。
一貫管理による安全品質
「ブッシュミルズ」の蒸留所では、原料である穀物処理からボトリングまでの全工程を蒸留所で一貫管理しています。
伝統的な工程によって、常に安定した品質のウイスキーを造り出すことが可能です。
前述した「grain to glass」は、一貫管理ができる「ブッシュミルズ」ならではの製造スタイルと言えます。
他のアイリッシュブレンデッドウイスキーと「ブッシュミルズ」の違い
ここで一般的なアイリッシュブレンデッドウイスキーと「ブッシュミルズ」の違いについて見てみましょう。
一般的なアイリッシュウイスキー(ブレンデッド) | ブッシュミルズ |
・モルトウイスキー ・ポットスチルウイスキー ・グレーンウイスキー の3つをブレンド | ・モルトウイスキー ・グレーンウイスキー の2つをブレンド |
アイリッシュブレンデッドウイスキーは3つの原料をブレンドすることが一般的ですが、「ブッシュミルズ」はポットスチルウイスキーを除く2つの原料をブレンドしていることがわかります。
「ブッシュミルズ」はブレンドする原料により、一般的なアイリッシュブレンデッドウイスキーとどのような違いを生み出したのでしょうか。
その要因を事項で説明していきます。
ご参考に、以前当サイトで紹介した、他アイリッシュウイスキーについての記事もご覧ください。
「ブッシュミルズ」はポットスチルウイスキーを混ぜていない!
アイリッシュのブレンデッドウイスキーを造る場合、以下の3つを使用して造られるのが一般的なアイリッシュ・ブレンデッドウイスキーです。
・モルトウイスキー
・ポットスチルウイスキー
・グレーンウイスキー
しかし「ブッシュミルズ」は大麦麦芽と未発芽の大麦が原料のポットスチルウイスキーを混ぜずに造り続けています。
大麦麦芽のみで造ったモルトウイスキーとトウモロコシなどの穀物が入ったグレーンウイスキーのみで造られており、モルトの比率はなんと50%以上。
半分以上の高いモルト比率を誇るアイリッシュブレンデッドウイスキーです。
ではなぜ、他の一般的なアイリッシュのブレンデッドウイスキー蒸留所は、ポットスチルウイスキー含む3種のスピリッツをブレンドするようになったのでしょうか。
背景は過去の麦芽税にあった
3種のスピリッツをブレンドするようになった背景には”麦芽税”という税法が関係しています。
「ブッシュミルズ」の400年にも及ぶ歴史の中で、1850年代にイギリス政府は麦芽税という税法を導入しました。
アイリッシュウイスキーを造る蒸留所では麦芽税の対抗策として、未発芽の大麦やライ麦などを使用することで原料の麦芽の量を減らすことを模索。
それ以外の穀物(グレーン)の割合を増やすことで税率を下げる工夫をしていました。
この造り方がアイリッシュウイスキーの定番の製法として知れ渡ったのです。
しかし、「ブッシュミルズ」は麦芽税がかかっても、歴史ある味わいを守るため、モルトによる伝統の製法を変えずに守り続けて現在に至ります。
「ブッシュミルズ」は麦芽税による影響をうけてもなお、長い歴史のある製法で独自の価値を生み出しました。
「ブッシュミルズ」ラインナップ6種類【おすすめの飲み方も】
ここまでは、400年の歴史があるアイリッシュウイスキー「ブッシュミルズ」の歴史や製造工程・こだわりについて解説しました。
北アイルランドの豊かな自然が生み出した、本格派ウイスキーを試してみたくなりませんか。
長い歴史と独自の製法により根強いファンのいる「ブッシュミルズ」は、果たしてどのようなラインナップや飲み方があるのでしょうか。
「ブッシュミルズ」の6種類のウイスキーの味わい、おすすめの飲み方を詳しくご紹介します。
1)「ブッシュミルズ」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 700mL | 1,790円(税別) |
通称「ホワイトブッシュ」と呼ばれる「ブッシュミルズ」のスタンダード商品です。
3回蒸留したモルト原酒と、軽やかなグレーン原酒をブレンドしています。
モルト原酒を多く使用し、スムースな口当たりとフレッシュな果実のような味わいが特徴です。
・香り:軽やかでフルーティな香り、クレームブリュレを思わせるバニラの香り
・味わい:じんわりと温かく、口中を覆うモルティな質感、ハチミツのような甘さ
・余韻:爽やかでフレッシュな後味、スパイスの香り

おすすめの飲み方「ブッシュミルズアイリッシュハイボール」
「ブッシュミルズ」ならではのスムースな口当たりと、フレッシュな果実香が爽快なハイボール。
比率は、ウイスキーを濃いめにするのがおすすめです。
2)「ブッシュミルズ ブラックブッシュ」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 700mL | 2,300円(税別) |
オロロソシェリー樽とバーボン樽で長期熟成させたモルト原酒を多く使用し、少量生産のグレーンウイスキーとブレンド。
シェリー樽熟成由来の熟した果実の香りと重厚な味わいが特徴です。
・香り:ふくよかでリッチなフルーツケーキの香り、シェリー酒の強い甘み、ドライフルーツとレーズンの香り
・味わい:ソフトでシルキーなテクスチャー、桃、スパイス、ナッツのような特徴
・余韻:余韻のある甘さ、シェリー樽由来の力強さとモルト自体のやわらかさがバランスよく調和

おすすめの飲み方「ブラックブッシュ&コーラ」
シェリー樽由来のほのかな甘さとコーラの爽快な甘さが相性抜群です。
3)「ブッシュミルズ シングルモルト10年」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 700mL | 3,500円(税別) |
ノンピートの大麦麦芽のみを使用したシングルモルトウイスキー。
伝統の3回蒸留を経て、シェリー樽とバーボン樽で最低10年以上熟成しています。
ハチミツ、バニラやチョコレートなどの甘い香りと複雑な味わいが特徴です。
・香り:フレッシュで力強い、ハチミツ、熟したフルーツ、バニラやミルクチョコレートの香り
・味わい:ソフトバニラやミルクチョコレートの甘さ、樽の香ばしさがほどよく膨らむ
・余韻:爽やかでクリーンな後味、穏やかなドライ感

おすすめの飲み方「アイリッシュオン・ザ・ロック」
ハチミツを思わせる「ブッシュミルズ シングルモルト10年」の甘さは、ぜひロックスタイルでお試しください。
4)「ブッシュミルズ シングルモルト12年」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 | 4,500円(税別) |
伝統の3回蒸留を経て、オロロソシェリー樽とバーボン樽で熟成後、マルサラワイン樽で仕上げています。
このユニークな方法によりリッチなドライフルーツ、シェリー酒の複雑な味わいに。
・香り:フルボディでドライフルーツのような魅力的な香り、スパイスとキャラメリゼしたリンゴの甘さ
・味わい:豊かなハチミツの香り、スパイスの効いたフルーツとバニラ、黒砂糖でキャラメリゼされた甘いナッツ
・余韻:力強くドライなフィニッシュ、ジンジャーとスパイスの効いた洋ナシ、複雑なフレーバー

おすすめの飲み方「アイリッシュ ストレート」
シングルモルト12年は、ストレートでゆっくりと。
芳醇な香り、深い味わいを堪能できます。
5)「ブッシュミルズ シングルモルト16年」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 700mL | 9,800円(税別) |
オロロソシェリー樽とバーボン樽で長期熟成した原酒をヴァッティング後、さらに数カ月ポートワイン樽で熟成させるというプロセスにより、ジューシーで独特な香りを放ちます。
ダークチョコレートやローストナッツを思わせる、深く複雑な味わいです。
・香り:力強い、トフィー、甘いスパイス
・味わい:凝縮された、フルボディ、カラメリゼしたフルーツ、トーストしたナッツ
・余韻:深く長い余韻、ベリージャム、ダークチョコレート
おすすめの飲み方「アイリッシュ ストレート」
シングルモルト12年と同様、16年もストレートでゆっくりと味わうことで芳醇な香りや深い味わいを堪能できます。
6)「ブッシュミルズ シングルモルト21年」
アルコール度数 | 40% |
参考小売価格 700mL | 19,800 円(税別) |
シェリー樽とバーボン樽で19年以上熟成された原酒をブレンド後、さらにマディラ樽にて2年以上熟成させています。
アイリッシュウイスキー特有のスムースな飲み口ながらも余韻の長い複雑な味わいで、熟した果実やミルクチョコレートのような甘い香りが特徴。
長期熟成のため、数量限定の貴重なウイスキーです。
・香り:ハチミツ、熟したフルーツ、甘いヘーゼルナッツ
・味わい:濃厚なダークチョコレート、バニラ、トーストした木
・余韻:ダークチョコレート、レーズンを思わせる甘く繊細な長い余韻
おすすめの飲み方「アイリッシュ ストレート」
シングルモルト12年と16年と同じく、21年もストレートでゆっくりと味わうのがおすすめです。
長期熟成ならではの芳醇な香り、深い味わいを堪能できますよ。
番外編:セント・パトリックス・デーにちなんで考案「コーヒーフロート」
番外編として、暖かい季節にぴったりなブッシュミルズの飲み方「コーヒーフロート」をご紹介します。
3月17日、アイルランドの記念日の「セント・パトリックス・デー」にちなんで考案されたようです。
「セント・パトリックス・デー」とは、アイルランドの守護聖人であるセントパトリックの命日を祝う日です。
「ブッシュミルズ」の生産国アイルランドでは、3月17日の国民的祝日「セント・パトリックス・デー」が最大級のフェスティバルとして盛り上がります。
アイルランド本国はもとより、アイルランド系住民が多いアメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアなど世界各国の都市で大規模なパレードやイベントが開催されます。
日本でも東京をはじめ、各地でパレードが行われますので、ぜひ皆さん3月17日は記念に「ブッシュミルズ」を飲んでみてください。
ブッシュミルズをお得に買う方法
近年のウイスキーブームの追い風もあり、希少性の高い銘柄はプレミアム価格で取引されています。
そんな中、今回ご紹介した「ブッシュミルズ」は比較的手に入りやすい銘柄です。
ここではアイリッシュウイスキーの代表銘柄「ブッシュミルズ」をお得に買う方法をご紹介します。
皆さんのご自宅近くにも「ブッシュミルズ」をお得な価格で置いてある店舗があるかもしれません。
通販サイト
通販サイトでは数多くのウイスキーを手に入れることが可能です。
市場価格の中でも比較的高値になりやすい通販サイトですが、メリットもあります。
時間がなく、特定の銘柄のウイスキーを購入したい場合はおすすめです。
Amazonでは定番の「ブッシュミルズ」は1,947円(税別)で購入できます。
定価より200円ほど高いですが、200円で便利さを買えるとしたら安いですよね。
プライムセールなどではもっと安く手に入るようです。

ディスカウントショップで購入する
「ドン・キホーテ」「業務スーパー」などのディスカウントショップは、ウイスキーコーナーも充実しています。
ディスカウントショップが値段の安い商品をたくさん販売できる理由は「大量発注」をして仕入れ値を下げているためです。
また、地域ごとに取り扱う商品自体が違うので、皆さんの地域のディスカウントショップでは「ブッシュミルズ」がお得な価格で手に入るかもしれません。
ぜひお住まいの地域で探してみてください。
酒屋で購入する
酒屋の「カクヤス」にも「ブッシュミルズ」が置いてあります。
酒屋では期間限定セールで少し安価に購入できるようです。
1本から販売していますが、ケース購入もできるので、常備するウイスキーはケースでお得に購入するのも手です。
参考:ブッシュミルズ|カクヤス (kakuyasu.co.jp)
まとめ
いかがでしたか。
アイリッシュウイスキーの代表格として長い歴史を持つ「ブッシュミルズ」。
400年の長い歴史を経て、アイリッシュウイスキーの代表としてファンを虜にしてきました。
世界最古の蒸留所で造られたウイスキーはアイルランド国内だけでなく、世界で愛されるアイリッシュウイスキーへと成長し、現代も変わらない味を引き継いでいます。
本記事で紹介した北アイルランドの自然豊かな土地が造り出す独自の味わいを、皆さんもぜひご自宅やBarで楽しんでみてください。