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ウイスキーの基本

「カルヴァドス」の価格やカクテルレシピをご紹介。自宅でじっくり楽しもう

「カルヴァドス」はフルーティーなさわやかさと甘み、そして樽熟成特有の奥行きを感じさせるブランデーです。

芳醇な香りと濃厚な味わいをじっくりと楽しめる、大人向けのお酒といえるでしょう。

自宅で過ごす時間が多い、このご時世。
良い機会なので、家飲みで「カルヴァドス」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

この記事では「カルヴァドス」の基本知識から、価格がお手頃でさらに美味しい銘柄、カクテルレシピまでをご紹介します。

この記事の監修者

浅野まむ

浅野まむ

「お酒とBarを愛してます。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、大勢で飲むのも、2人で飲むのも、なんでも好きです」

「カルヴァドス」とは

「カルヴァドス」はフランス・ノルマンディー地方で造られたリンゴが原料のブランデーです。

コニャック、アルマニャックと並び世界3大ブランデーと称され、世界中で愛されています。

原産地呼称規制(AOC)の対象で、ノルマンディー以外の地方で造られたものは「アップル・ブランデー」と呼び、「カルヴァドス」と区別されます。

また、産地だけでなく、大変厳しい条件をクリアしたお酒だけが「カルヴァドス」と名乗れるのです。

参考:https://drinkcalvados.com/en/discover/the-history-of-calvados/

ブランデーとウイスキーの違い

様々なウイスキーボトル

ブランデーとウイスキーは見た目やアルコール度数、製造方法など類似点が多く、違いがわかりにくいと感じている方が多いかもしれません。

大きな1点の違いは、もととなる原料です。

ウイスキーは大麦などの穀物を原料にする一方、ブランデーの原料は主にフルーツ。

「カルヴァドス」はリンゴ、ブランデーの多くは白ブドウを、それぞれ原料としています。

つまり、ワインを蒸留させたものがブランデーとなるのです。

ブランデーはフルーツが原料のため、ウイスキーよりも香りが華やかで、味も香りも楽しめます。

「カルヴァドス」の原料

「カルヴァドス」の原料となるりんごのイメージ画像

ノルマンディー地方で栽培されているリンゴは500品種以上ありますが、その中で「カルヴァドス」に使用できるリンゴは48品種のみと限定されています。

48品種のリンゴには以下4種の風味があります。

・ビター
・ビタースイート
・スイート
・サワー

上記4種類ををブレンドさせ、原料となるシードルが造られるのです。

また、リンゴに含まれる酸味や甘みを調整して味を安定させるために、補助として洋ナシをブレンドすることも認められています。

リンゴや洋ナシのブレンドにより味わいが変化するという銘柄ごとの違いを楽しめるのも、「カルヴァドス」の魅力のひとつです。

「カルヴァドス」を選ぶときのチェックポイント

「カルヴァドス」は、生産される地域や熟成年数によって味が大きく異なります。

おのおのの特徴を把握することで、好みや用途に合わせた「カルヴァドス」を選択可能です。

産地をチェック

「カルヴァドス」生産地イメージ画像

「カルヴァドス」は3つの生産地によって、次のように名称が分かれています。

「カルヴァドス ペイ・ドージュ」「カルヴァドス ドンフロンテ」「AOCカルヴァドス」

それぞれ詳しく解説します。

①「カルヴァドス ペイ・ドージュ」

リンゴ栽培に最も適したアルカリ性土壌で育ったエリアのみで造られる「カルヴァドス ペイ・ドージュ」。

味わいも香りもリンゴの風味をしっかりと感じられ、ファンの間では「カルヴァドスの王様」とも呼ばれています。

定められている条件は、洋ナシの割合を30%以下にすることや、伝統的な方法であるポットスチルで2回蒸留することなどです。

ポットスチルで蒸留することで、原料の風味が残りやすくなります。

王道の味なので、「カルヴァドス」を初めて飲む方におすすめです。

②「カルヴァドス ドンフロンテ」

リンゴだけでなく洋ナシ果樹園も多いエリアで造られるのが「カルヴァドス ドンフロンテ」です。

原料に洋ナシや梨ワインを30%以上使用することが決められているため、先ほど紹介した「カルヴァドス ペイ・ドージュ」よりもフルーティーな味わいが特徴的。

その他、半連続式蒸留器で蒸留することや、オーク樽熟成を3年以上することなどが定められています。

「AOCカルヴァドス」

以下の条件の元で造られたものが、「AOCカルヴァドス」です。

・指定地域全体で造られたもの
・上記①、②の地域周辺で造られたもの
・①②をブレンドさせたもの

「カルヴァドス」と呼ばれることもあります。

3地域の中で比較的規制が少なく、洋ナシのブレンドや、蒸留方法に決まりがありません。
そのため、伝統を守りつつ、若手による新しい「カルヴァドス」も造られています。

熟成年数をチェック

「カルヴァドス」には、熟成年数の表記にもルールがあります。

知識があると、ラベルを見ただけで熟成年数がわかるようになるので、よりお酒選びが楽しく感じるかもしれません。

最低2年熟成 最低3年熟成最低4年熟成最低6年熟成
VSVieuxReserveなどVOVSOPなどNapoleonXO
ExtraHors d'ageなど

熟成年数が長ければ長いほど味わいはまろやかになり、コクも深くなります。

また、樽の香りがつき、スパイシーな風味も感じるように。

価格は、熟成年数に比例するように上がります。

ご自宅でストレートの「カルヴァドス」を楽しみたい場合、「Napoleon」「XO」の表記のある熟成期間の長いものがおすすめ。

「Vieux Reserve」「VSOP」のように熟成年数が短いものは、リンゴのフレッシュさとアルコールの刺激を感じやすいのが特徴です。

ストレートでもいいですが、ソーダ割りなどアレンジすると飲みやすくなります。

価格はお手頃で、気軽に楽しめるだけでなく、製菓用としてもおすすめです。

「カルヴァドス」の価格順おすすめ商品

ブランデーロックの画像

炭酸で割ってすっきりと、ストレートでじっくりと…。それぞれのシーンに合わせ、おすすめの商品を価格ごとに分けてご紹介します。

~5,000円前後

「ブラー グランソラージュ」

アルコール度数:40% 700mL 

リンゴのアロマと樽のフレーバーを感じられる1本です。

ライムを絞る「ジャック・ローズ」風や、濃い目に入れたコーヒーに入れるホットカクテルもおすすめです。

「モラン VSOP」

アルコール度数:40% 700mL

洞窟内に熟成所を構えていることで有名なモラン社の「カルヴァドス VSOP」。

日本での流通も安定しており、いつでも購入することが可能です。

ハイボールにしたり、ロックや水割りにしたりと幅広く楽しめます。

「マスネ ポム プリゾニエール」

アルコール度数:40% 700mL

リンゴの実が丸ごと入った、見た目も華やかな商品です。

育て方もユニークで、リンゴを小さいうちに瓶に入れ、その中で成長させて収穫しています。

パーティーなどに持っていくのもおすすめです。

 

「クラックぺパン カルヴァドスBio VS」

アルコール度数:40% 700mL

有機リンゴのみを使用したオーガニックの「カルヴァドス」です。

最近人気のコニャック樽で熟成させています。

「エアレーション」と呼ばれる、樽から樽へ移し替えることで原酒を空気に触れさせる工程を通常の2倍近く行うため、角がとれたまろやかな味わいに。

あえての短期熟成でフルーティーさをしっかりと感じられます。

5,000円~10,000円前後

「ルモルトン 10年」

アルコール度数:40% 700mL

ドンフロンテ地区で「実力派」と呼ばれるルモルトン社。

他の「カルヴァドス ドンフロンテ」と比べて洋ナシの割合が高いことで有名です。

しっかりと感じられる果実味と、樽のフレーバーのバランスが絶妙。

口当たりが柔らかく軽やかなので、アルコールが苦手な方でも飲みやすいのが特徴です。

ストレートはもちろん、トニック割りもおすすめですよ。

「ロジェグルー ヴェネラブル」

アルコール度数:41% 700mL 

ペイ・ドージュ地方のほぼ中央に位置するロジェグルー社。「ロジェグルー ヴェネラブル」は20年以上熟成させた、非常に飲みやすい商品です。

焼きリンゴのような甘さと柔らかい香りが口いっぱいに広がりますが、むしろ辛口なのが印象的です。

繊細な味わいなので、ぜひストレートでお楽しみください。

「ペール・マグロワール XO ペイ・ドージュ」

アルコール度数:40% 700mL

ペール・マグロワールは、3つの生産地域すべての規格で生産している大手メーカーです。

こちらのXOの熟成年数は6年以上で、2012年には世界的な酒類コンペティションであるサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SWSC)で金賞を受賞しています。

バニラのような香りと、あんずやプラムのような余韻を感じます。

食後酒に、ダークチョコレートと合わせるのがおすすめです。

「カルヴァドス」リキュールを使ったカクテルレシピ

「カルヴァドス」リキュールを使ったカクテルのイメージ画像

ご自宅でbarの雰囲気を出すには、「カルヴァドス」のリキュールを使ってカクテルを楽しんでみるのはいかがでしょうか。

アルコール度数を調整できるので、あまりお酒が得意でない人とでもお酒を楽しめます。

リキュールとは

リキュールとは、蒸留酒や醸造酒に果実やハーブなどを入れて味や香りを移し、場合によっては砂糖やシロップなどを追加したもののことです。

例えば家で漬けることが多い「梅酒」も、ホワイトリカー(蒸留酒)に梅と砂糖を漬け込んだリキュールといえます。

おすすめのリキュール「シャトー・ド・ブルイユ・リキュール・オー・カルヴァドス 」

「シャトー・ド・ブルイユ・リキュール・オー・カルヴァドス 」の商品画像
画像出典:spiriterie.com

アルコール度数:24% 700mL

ペイ・ドージュ地方に位置するシャトー・ブルイユ社がこだわって造る原酒に、リンゴジュースと砂糖を加えて造られたのが「シャトー・ド・ブルイユ・リキュール・オー・カルヴァドス」です。

カクテルのベースとしてだけでなく、そのまま冷やして飲むのもおすすめです。

カクテルレシピ

カクテルを注ぐ画像

簡単に手に入るもので作りやすいカクテルレシピを紹介します。

ムーンライト・クーラー風

材料

シャトー・ド・ブルイユ・リキュール・オー・カルヴァドス 45mL

レモンジュース 15mL

炭酸水 45mL

作り方

大きめのグラスに氷を用意し、材料をすべて注ぎ、静かにかき混ぜます。

軽くてさわやかな飲み心地です。

まとめ

「カルヴァドス」が産地と熟成年数によって価格と味わいが大きく異なる点や、価格がそこまで高くなくても十分楽しめる点などをご紹介しました。

いかがでしたか?

この記事を参考に、ぜひ、お好みの「カルヴァドス」を探してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

ASUKA

本業はヨガインストラクター。 ウイスキー好きが高じてWhiskeen編集部の仲間入りを果たす。 アイラ系とシェリー樽系のどちらも大好き。

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