ウイスキー好きにとって、高級ウイスキーは憧れの的。
プレゼントや自分へのご褒美にぴったりです。
しかし、いざ高級なウイスキーを選ぶとなると、何を買えば良いのか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
今回はバーテンダー歴8年の筆者が、今までの経験と調査から、1〜2万円台の高級ウイスキーを独自のランキング形式で発表します。
ウイスキーの種類や飲み方なども紹介するので、ウイスキー選びに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
>>【バーテンダーおすすめ】高級ウイスキーランキング11選をすぐに見たい方はこちら
この記事の監修者
大中 ヨシ
都内勤務のバーテンダー兼ウイスキー専門のwebライター。ウイスキープロフェッショナル資格所有。休日には蒸留所や温泉を巡っています。普段はジャパニーズやスコッチを愛飲。推し蒸留所はキルホーマンです。
高級ウイスキーの価格帯とは
ウイスキーブームの現在、酒屋さんやネットショップには無数の銘柄があり、価格帯もさまざまです。
1,000円ほどで購入できるものもあれば1万円以上する高級なウイスキーもあります。
比較的安いウイスキーなら気軽に購入できますが、1万円以上のウイスキーとなるとなかなか手が出ないですよね。
それでも、ウイスキー好きの方に1万円以上する高級ウイスキーをプレゼントすればきっと喜んでくれますし、自分へのご褒美としても最適だといえます。
ウイスキーが高級化する理由
近年、ウイスキーの価格がどんどん高騰しています。
以前は1万円以内で購入できたウイスキーが、驚くほどの高値で売られていることも。
ウイスキーの価格が高騰するのには、どのような理由があるのでしょうか。
ウイスキーブームで需要が高まったため
ウイスキーの価格が高騰した理由のひとつに、ウイスキーブームによる需要増加が挙げられます。
日本でも、ハイボールが流行したことでウイスキー人気が高まり、需要が増えました。
世界的にいえば、インドなど新興国の需要増加も挙げられます。
また、富裕層が高級スコッチや高級ジャパニーズウイスキーを買い占めたことにより、世界的に価格が高騰した例もあるようです。
人気で手に入りづらいウイスキーは、ネットオークションで高値で取引されています。
ウイスキーの原酒不足のため
ウイスキーの需要が爆発的に高まり、原酒不足になったことでさらに高級ウイスキーの価格が高騰しました。
ジャパニーズウイスキーでいえば「響17年」や「白州12年」が原酒不足により販売休止になり、オークションで価格が跳ね上がったことは有名です。
ウイスキーは熟成期間があるので、原料を蒸溜してお酒にしても、すぐに販売できません。
そのため、需要が爆発的に高まると原酒不足になってしまうのです。
高級ウイスキーの選び方
高高級ウイスキーを選ぶときは、用途に合わせてウイスキーの種類や飲み方をあらかじめ決めておくことが重要です。
高級ウイスキーを選ぶときは、用途に合わせてウイスキーの種類や飲み方をあらかじめ決めておくことが重要です。
大切な人へのプレゼントなのか、もしくは自分用なのかで選ぶウイスキーは変わりますし、相手や自分自身の好みのウイスキーをわかっておくことも大事ですね。
詳しくご紹介します。
プレゼントか自分へのご褒美か
大切な人へのプレゼントで高級ウイスキーを選ぶ場合、その人の好みを調査しておいたほうが良いでしょう。
例えば、スコッチウイスキーが好きなのにバーボンウイスキーをプレゼントしても、喜びが半減する可能性も考えられます。
自分へのご褒美の場合は、好きなウイスキーの種類や挑戦したいウイスキーを前もって調べておくことが大事ですね。
ウイスキーギフトについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
国産か外国産か
ウイスキーは生産地によって原料や製法が違います。
特に有名なものとして世界5大ウイスキーが挙げられます。
世界5大ウイスキーについては以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
モルトかグレーンか
ウイスキーには、モルトウイスキーやグレーンウイスキーといった種類があります。
一体どのような違いがあるのでしょうか。
モルトウイスキー | 大麦麦芽のみで造られるウイスキー。単一の蒸溜所で造られたものをシングルモルトという。 |
グレーンウイスキー | トウモロコシ、小麦、ライ麦などの穀物が原料のウイスキー。糖化酵素として、大麦麦芽も使用する。 |
モルトウイスキーとグレーンウイスキーは原料が異なるだけでなく、味わいも大きく違うので、好みが分かれます。
どちらのウイスキーが好みなのか、把握することが大事ですね。
モルトやグレーンについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
ロックかハイボールか
ウイスキーはロックで飲むとおいしいものと、ハイボールに合うものがあります。
ロックで飲むと美味しいもの
- 華やかな香りでなめらかな口当たりのモルトウイスキー
- 甘味と雑味が絶妙なバーボン
- スパイシーな味わいのライウイスキー
味の主張が強いウイスキーは、ロックで飲むのがおすすめです。
氷が溶けてきたら味わいが変化するので、面白いですよ。
ハイボールに合うウイスキー
- クセがなくあっさり飲めるアイリッシュウイスキー
- 軽い飲み口でちょっとスパイシーな味わいのカナディアンウイスキー
- 比較的価格の安いウイスキー全般
ハイボールにするウイスキーは、クセがなくスムースな味わいのものにしましょう。
ウイスキーの割り方についてはこちらの記事でまとめているので、ぜひチェックしてください。
見た目が映えるか
プレゼントとして選ぶ場合、見た目も重要なポイントではないでしょうか。
インテリアとしても映えるので、高級感のあるボトルや、おしゃれなボトルを選んでみるのも良いですね。
その他の付加価値で選ぶ
高級ウイスキーを選ぶためのポイントとして、付加価値を付けるのも良いでしょう。
- 終売品
- 流行しているウイスキー
- 限定ボトル
- ノベルティがついているウイスキー
上記のようなウイスキーは人気で品薄の傾向がありますが、レアなウイスキーはプレゼントや自分へのご褒美としておすすめですよ。
【バーテンダーおすすめ】高級ウイスキーランキング11選
バーテンダー歴8年の筆者が、プレゼントにも自分へのご褒美にも嬉しい高級ウイスキーランキング(1〜2万円台)を考えてみたので、ぜひ参考にしてください。
今回はジャパニーズウイスキー、スコッチウイスキー、アメリカンウイスキー(バーボン)のランキングです。
ジャパニーズウイスキー4選
まずはジャパニーズウイスキー4選を、ランキング形式でご紹介します。
4位 シングルモルト嘉之助2022 LIMITED EDITION
アルコール度数 | 59% |
容量 | 700mL |
希望小売価格 | 12,500円(税別) |
鹿児島県日置市にある嘉之助(かのすけ)蒸溜所は、2017年創業。
ジャパニーズウイスキー業界で期待の新星と言われる蒸溜所です。
新進気鋭の蒸溜所のため、話題を先取りしたいウイスキー通の方におすすめです。
「嘉之助2022 LIMITED EDITION」はノンピート麦芽を使用して、シェリー樽で3年以上熟成させています。
数量限定のため、市場価格は希望小売価格よりも高騰している傾向があります。
3位 イチローズモルト モルト&グレーン リミテッドエディション
アルコール度数 | 48% |
容量 | 700mL |
希望小売価格 | 10,000円(税別) |
埼玉県にある秩父蒸溜所が造る、ワールドブレンデッドウイスキー。
世界中から選りすぐった9つのモルト原酒と2つのグレーン原酒を、秩父蒸溜所の原酒とブレンドしています。
人気蒸溜所の限定品のため価格が少し高騰気味ですが、世界中のウイスキーをブレンドしているウイスキーなので珍しいもの好きの方におすすめです。
「イチローズモルト」についてさらに知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
2位 厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑
アルコール度数 | 48% |
容量 | 700mL |
希望小売価格 | 10,000円(税別) |
北海道の厚岸町にある厚岸(あっけし)蒸溜所は、シングルモルト造りの盛んなアイラ島に気候が似ており、伝統的なスコッチの製法でウイスキーが造られています。
厚岸産の泥炭(ピート)、上質な水、海風があたる町で造られるウイスキーは世界的に評価を得ており、「厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑」はWWA(ワールドウイスキーアワード)2022においてブレンデッド部門で世界最高賞を獲得しました。
世界最高峰のウイスキーの味を、ぜひ試してみてください。
なお、「厚岸ブレンデッドジャパニーズウイスキー処暑」は海外製造の原酒をブレンドしているため、日本洋酒酒造組合のジャパニーズウイスキー自主基準に合わせていえば、ジャパニーズウイスキーではありません。
(※表記内にはジャパニーズと書かれる場合もあります)
ジャパニーズウイスキーの自主基準について知りたい方は、以下の記事「ジャパニーズウイスキーと国産ウイスキーの違い」の章をご覧ください。
1位 白州12年
アルコール度数 | 43% |
容量 | 700mL |
希望小売価格 | 10,000円(税別) |
言わずと知れた森の蒸溜所「白州」。
「白州12年」は、国内のハイボールブームや国外のジャパニーズウイスキーブームによる需要拡大の影響もあいまって原酒不足となり、2018年に一度休売に追い込まれました。
しかし、2021年3月から販売が再開。
以降、数量限定で発売されることもあるので、もし情報をキャッチしたら購入したいウイスキーです。
休売や終売のウイスキーはレアですし、「白州」はネームバリューも一級品。
プレゼントにすれば、ウイスキー好きの方は喜ぶでしょう。
「白州」は以下の記事で詳しく解説しています。
スコッチウイスキー4選
続いて、スコッチウイスキー4選をランキングで紹介します。
4位 カリラ18年
アルコール度数 | 43% |
容量 | 700mL |
Amazon参考価格(2022.12現在) | 25,500円程度(税別) |
アイラ島にあるカリラ蒸溜所で造られるシングルモルトウイスキー。
現在「カリラ18年」は数量限定品となっています。
アイラのウイスキー特有のピート香と上品な味わいがたまらないウイスキーです。
アイラウイスキー好きの方は、ぜひ試してみてください。
3位 ロイヤルサルート21年 シグネチャーブレンド
アルコール度数 | 40% |
容量 | 700mL |
参考小売価格 | 19,845円(税別) |
1953年、エリザベス女王2世の戴冠式を記念して造られた、プレミアムブレンデッドウイスキーです。
名前の「ロイヤルサルート」は、英国海軍が王室に敬意を表して打ち鳴らす皇礼砲のこと。
皇礼砲は21回空砲を鳴らすことから、「ロイヤルサルート」は21年熟成というこだわりがあります。
最初は限定販売でしたが、あまりの出来栄えの良さに販売を求める声が多く、今でも製造されています。
プレミアム感のあるボトルは、インテリアとしても映えますよ。
「ロイヤルサルート21年 シグネチャーブレンド」はこちらの記事で詳しく解説しています。
2位 タリスカー18年
アルコール度数 | 45.8% |
容量 | 700mL |
Amazon参考価格(2022.12現在) | 18,820円程度(税別) |
スコットランドのスカイ島にあるタリスカー蒸溜所が、最高のシングルモルトウイスキーとして自信を持って製造している「タリスカー18年」。
WWAでも「世界一のシングルモルト」と評価されました。
シングルモルト好きの方に飲んでほしいウイスキーです。
1位 ジョニーウォーカー ブルーラベル
アルコール度数 | 40% |
容量 | 750mL |
Amazon参考価格(2022.12現在) | 15,000円程度(税抜) |
有名なブレンデッドスコッチウイスキー「ジョニーウォーカー」の最高峰、「ジョニーウォーカー ブルーラベル」。
「ジョニーウォーカー」は、スコットランド中から集められた1,000万もの原酒の貯蔵樽を保有しています。
「ジョニーウォーカー ブルーラベル」は、その中から厳選された原酒で造られているのですが、採用される原酒は、1万樽のうち1樽のみ。
極めて希少で、熟成の頂点に達した貴重な原酒だけが、「ジョニーウォーカー ブルーラベル」になることを許されています。
見た目、希少性、味わい全てが一級品ですが、ウイスキー初心者の方でも意外と飲みやすいので、おすすめです。
「ジョニーウォーカー ブルーラベル」は以下の記事で詳しく解説しています。
アメリカンウイスキー3選
最後に、アメリカンウイスキー3選をランキングでご紹介します。
3位 ジャックダニエル シナトラセレクト
アルコール度数 | 45% |
容量 | 1,000mL |
参考小売価格 | 20,000円(税別) |
希代のシンガーとして知られる、フランク・シナトラの生誕100年を祝して造られたのが「ジャックダニエル シナトラセレクト」です。
シナトラバレルという専用の樽で熟成させており、「ジャックダニエル」のラインナップの中で最もプレミアムなウイスキー。
「ジャックダニエル」は、フランク・シナトラに限らず、数々のロックスターやミュージシャンに愛されています。
音楽好きの方におすすめのウイスキーです。
「ジャックダニエル」については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
2位 ブラントン ゴールド
アルコール度数 | 51.5% |
容量 | 750mL |
参考小売価格 | 18,500円(税別) |
唯一無二のバーボンといわれる「ブラントン」。
騎手とサラブレッドのボトルキャップと、八角形のボトルが目印です。
「ブラントン ゴールド」は樽原酒の中で秀でたものを厳選し、ボトリングしたウイスキー。
世界的なコンペティションで数々の賞を獲得しています。
バーボンに興味がある方は、ぜひ「ブラントン ゴールド」を飲んでみてください。
「ブラントン」については、以下の記事で詳しく解説しています。
1位 ブッカーズ
アルコール度数 | 63%前後 |
容量 | 750mL |
Amazon参考価格(2022.12現在) | 18,100円~(税別) |
クラフトバーボンの頂点に君臨する「ブッカーズ」。
「ブッカーズ」の生みの親ブッカー・ノウ(ビーム家 6代目当主)が、今まで培ったノウハウを詰め込んだバーボンウイスキーです。
元々はビーム家だけが身内で楽しむためのウイスキーでしたが、招いたゲストに提供したところあまりにも好評だったので商品化されました。
荒々しくも華やかな味わいは、一度は味わってみる価値あり。
アルコール度数が強いので、生粋のウイスキー好きの方にぜひ飲んでほしい銘柄です。
「ブッカーズ」は以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
高級ウイスキーは、ウイスキーファンの憧れです。
筆者はたくさんのウイスキーを飲んできましたが、高級ウイスキーは確実においしい点も、ウイスキーの良いところだと思います。
一度飲んでみれば「高級なのには、理由があるんだな」と実感するはず。
大切な人へのプレゼントや自分へのご褒美として、心を豊かにしてくれるウイスキーは最高の贈り物ではないでしょうか。