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ウイスキーの楽しみ方 編集者ブログ

太らないのは嘘?ウイスキーの太る太らない問題を徹底解明

「お酒は毎日楽しみたいけど体重を増やしたくない」という場合、ビールやチューハイを飲むよりもウイスキーが良いと聞いたことがありませんか。
しかしインターネットで検索すると、ウイスキーは太りにくいという情報だけでなく、「ウイスキーは太りやすい」という真逆の情報が出てきます。
本当にウイスキーはダイエット向きなのでしょうか。

本記事ではカロリーや糖質などの客観的データに加え、本業がヨガインストラクターである筆者が運動指導者目線で、ウイスキーの太る太らない問題を解明します。

飲んだ翌日におすすめの運動方法もご紹介しますので、ぜひご一読ください。

この記事の監修者

いのかず

いのかず

バーテンダー歴6年。どこかのチーフバーテンダー。家でもお酒を楽しんでもらいたいという想いから、ウイスキーやカクテルに関するコンテンツをWebで発信。

ウイスキーの適正量を知ろう

2つのテイスティンググラスにウイスキーを注いでいる

厚生労働省が提唱する、国民の健康を促進させるための方針「健康日本21」によると、「節度ある適度な飲酒量」は、1日平均純アルコールで約20g程度です。
ウイスキー・ブランデーに換算すると60mL、ダブル1杯と定められています。

他のお酒の適正量は、以下の通りです。

  • ビール 500mL
  • 日本酒 1合(180mL)
  • 焼酎 100mL
  • ワイン 200mL
  • チューハイ 350mL

お酒の種類にかかわらず、適正量を守って飲酒することを心がけましょう。

ウイスキーが太りにくいといわれる理由3つ

プールからあがろうとしている鍛えられた男性の上半身

なぜ「ビールやワインよりもウイスキーが太りにくい」とされているのでしょうか。

理由を3つのポイントで説明します。

糖質0だから

まず挙げられるのは、ウイスキーは糖質を含まないため、糖質が多いお酒を飲むよりも太りにくいという点です。

糖質を含むお酒を飲むと血糖値が上昇し、それと同時に血糖値の抑制作用を持つ「インスリン」というホルモンが体内で分泌されます。
実は、インスリンには血糖値の抑制以外に、脂肪の分解を阻害する作用も。
そのため、糖質のあるお酒を常飲する人は、インスリンの作用によって脂肪が分解されづらい身体に変化していきます。

一方で、糖質を含まないウイスキーは飲んでも血糖値が上昇せず、脂肪の分解を阻害するインスリンも分泌されないため、糖質のあるお酒よりも太りにくいのです。

ポリフェノールが含まれるから

そして、ワインやコーヒーに多く含まれるポリフェノール。
実はウイスキーにも含まれているのをご存知でしょうか。

ウイスキーに多く含まれるポリフェノールの一種に「エラグ酸」があります。
エラグ酸には、抗酸化作用や脂肪合成を防ぐ効果があるといわれることから、ウイスキーは肥満につながりにくいお酒だといえるでしょう。
樽熟成の期間が長いほど、エラグ酸が多く含まれるそうです。

エラグ酸の効果を期待するのであれば、長期熟成された銘柄を選びましょう。

プリン体が少ないから

さらに気にしておきたいのが、痛風となる原因の1つであるプリン体です。
ウイスキー100mⅬに、プリン体は0.1mgとほとんど含まれていません。

一方ビールは各社で差はありますが、多いものは100mL中6.8mgも含まれています。

そもそもプリン体とは人や動物の細胞内に含まれる物質で、細胞の代謝や増殖に利用され、生命維持に欠かせません。
体内で利用しなかったプリン体が肝臓で分解され、老廃物として生じるのが尿酸です。
尿酸の量が増えることで、痛風になるリスクが高まります。

さらに、尿酸値が上がることでさまざまな病気のリスクが高まる可能性も。

健康面を考慮すると、毎日飲むお酒はプリン体含量の少ないものがおすすめです。

ウイスキーが太るといわれる理由3選

ぽっこりと出たお腹に手を当てて暗い顔をする中年男性

ウイスキーが太る理由を調べると、ウイスキーに限らず、アルコールの摂取が肥満につながることがわかりました。
理由を3つのポイントで説明します。

脂肪が燃えなくなるから

肝臓は、アルコールを分解する以外に代謝の役割も担っています。
特にダイエット面で注目したいのが「糖の代謝」です。
アルコールの分解を優先する間、肝臓は糖を代謝しません。
お酒と一緒に糖質が多いおつまみを食べたり、しめのラーメンを食べたりしてしまうと、糖が分解されずそのまま中性脂肪として体内に蓄積されてしまうのです。

また、肝臓で分解されたアルコールは「アセトアルデヒド」と呼ばれる物質に変化します。
過度な飲酒によりアセトアルデヒドが大量に生成されると、脂肪の分解を抑制することもわかっています。

たんぱく質を分解するから

過度な飲酒は体内のたんぱく質を分解し、筋肉量を低下させることが判明しています。

これは飲酒によって、筋肉量の低下と因果関係のある「コルチゾール」というホルモンが体内で分泌されるからです。

また、トレーニング後に飲酒しても、筋肉の成長を止めてしまうこともわかっています。

筋トレ後にアルコールを摂取することで、筋肥大に必要な「mTOR(エムトールまたはエムトア)」という酵素が低下。

筋肉量が減ることで肥満のリスクが高まります。

体を冷やすから

筆者は本業のヨガインストラクターとして、マクロビオティックや東洋医学の勉強もしてきました。

マクロビオティックの視点からアルコールは陰の性質があり、特にウイスキーは体を冷やす作用が強いと考えられています。

またハイボールなど冷たいお酒を毎日飲むことで慢性的に体温が低下し、それが原因で冷え性になってしまうことも。

東洋医学で冷え性は体が余分な水分や脂肪を溜めこみやすくなり、肥満の原因になると考えられています。

太らないお酒とは?ウイスキーと他のお酒のカロリー・糖質ランキング

ソファーに座りながら丸テーブルに並んだウイスキーボトルに手を伸ばす2人の男性

糖質がないといっても、カロリーがあれば人間は太ります。
ウイスキー100mLあたりのカロリーは200〜250kcal前後で、お茶碗1杯分の白米と同等です。
本項目では、他のアルコールとのカロリーや糖質の比較を、わかりやすく表にまとめて解説します。

なお、ウイスキーのカロリー・糖質について詳しく知りたい人は、以下の記事をご覧ください。

よく飲まれるお酒とカロリー・糖質を比較

100gあたりに含まれるカロリー量を比較したところ、蒸留酒であるウイスキーよりもビールやワイン、日本酒などの醸造酒のほうが低いという結果になりました。

糖質を見ると結果は真逆で、糖質がまったく含まれないウイスキーと比べ、醸造酒は高い数値を示しています。

「カロリーが高いから太るの?」と思ってしまうところですが、実はこれには数字のカラクリが。

他のお酒と比較しながら、ウイスキーが太りにくいお酒かどうかを探っていきましょう。

低カロリーランキング(可食部100gあたり)

品名カロリー(kcal)
(醸造酒類) ビール 淡色39
(醸造酒類) 発泡酒44
(醸造酒類) ぶどう酒 赤68
(醸造酒類) ぶどう酒 ロゼ71
(醸造酒類) ぶどう酒 白75
(醸造酒類) 清酒 純米酒102
(醸造酒類) 清酒 普通酒107
(醸造酒類) 紹興酒126
(混成酒類) 梅酒155
(蒸留酒類) ウイスキー234
参照:日本食品標準成分表2020年版 第2章(データ)

カロリーが一番高いのはウイスキーですが、注意してほしいのは100gあたりの単位ということです。

前述の通り、厚生労働省が提唱する1日の「節度ある適度な飲酒量」によると、ビールの適正量は500mLなので、カロリー/100gを500mLに換算すると「39kcal×5=195kcal」となります。

ウイスキーの場合、カロリー/100gを適正量である60mLに換算すると「234kcal×0.6=140kcal」です。

このように適正量1杯あたりのカロリーを計算すると、ウイスキーに含まれるカロリーはそこまで多くなく、比較的太りにくいお酒だということがわかります。

糖質ランキング(可食部100gあたり)

品名糖質(g)
(蒸留酒類) ウイスキー0
(醸造酒類) ぶどう酒 赤1
(醸造酒類) ぶどう酒 白1.4
(醸造酒類) ビール 淡色3.1
(醸造酒類) ぶどう酒 ロゼ3.4
(醸造酒類) 発泡酒3.6
(醸造酒類) 清酒 純米酒3.7
(醸造酒類) 清酒 普通酒5
(醸造酒類) 紹興酒5.1
(混成酒類) 梅酒20.7
参照:日本食品標準成分表2020年版 第2章(データ)

甘みのある梅酒は、多くの糖質を含んでいることが判明しました。

飲みやすいお酒は無意識のうちにたくさん飲んでしまい、糖質の過剰摂取を招く原因となりますので気をつけましょう。

他の蒸留酒との比較

蒸留酒だけでランキングを作成しました。
蒸留酒には糖質がほとんど含まれないため、カロリーを比較しています。

蒸留酒におけるカロリー・糖質の比較表(可食部100gあたり)

品名カロリー(kcal)糖質(g)
焼酎 単式蒸留焼酎1440
焼酎 連続式蒸留焼酎2030
焼酎 泡盛2060
ウイスキー2340
ブランデー2340
ウオッカ2370
ラム2370.1
ジン2800.1
マオタイ酒3170
参照:日本食品標準成分表2020年版 第2章(データ)

ウイスキー、ブランデーは同カロリーです。
焼酎はカロリー・糖質ともに少ないことがわかりました。

補足:日本食品標準成分表2020年版には糖質という表現がないため、利用可能炭水化物を糖質として載せています。

【ヨガインストラクターが解説】太りにくいウイスキーの飲み方

ジョッキのハイボールとレンコンチップスをつまむ

ウイスキーは低糖質で他のお酒よりも太りにくいお酒であることがわかりました。

しかし、飲み方を間違えてしまうと太りやすくなることも。
ヨガインストラクターの視点で、太りにくい飲み方をご紹介します。

コーラやジンジャーエール、ジュースなどで割らない

太りにくい飲み方でハイボールを推奨しているサイトをよく見かけますが、ハイボールが特別太りにくいわけではありません。

重要なのは「カロリーや糖質があるものを混ぜないこと」です。

飲みやすいからといって、コーラやジュースで割ると、太りやすくなってしまうでしょう。

また、ノンカロリー飲料もおすすめしません。
ノンカロリー飲料は人工甘味料が含まれており、人工甘味料を習慣的に摂取する人は、飲まない人と比べて糖尿病発症の危険が1.7倍上がることが明らかになっています。

ウイスキーの飲み方は、以下のいずれかをおすすめします。

  • ストレート
  • ロック
  • トワイスアップ
  • 水割り
  • 炭酸水で割ったハイボール
  • お湯割り

また、チェイサーとして常温の水を積極的に飲むようにしましょう。
アルコールを摂取すると、脱水症状を引き起こしやすくなります。
二日酔い防止、胃腸のケア、飲みすぎ防止といった面でも、お水をしっかりと飲むようにしましょう。

太りにくい時間帯に飲む

太りにくい時間帯にウイスキーを飲もうとする場合、2パターンで考えることが大切です。

  • 寝る前
  • 食事前後

寝る直前にお酒を飲んでしまうと睡眠の質が落ち、肥満につながりやすくなるという研究結果が発表されています。

また、体内時計を調節するための時計遺伝子「BMAL1(ビーマルワン)」が夜になると活性化。
この遺伝子は脂肪の分解を阻害する作用もあるため、寝る前に摂取した脂質が蓄積しやすくなります。
アルコールの分解時間は人によって異なりますが、成人男性の場合、ウイスキー60mlを完全に分解するまでにかかる時間は約3〜4時間です。

以上のことを考慮して、ウイスキーを飲んで太りたくない人は「寝る3時間前まで」には飲み終えるようにしましょう。

よりダイエット面を強化したいのであれば、食事の前後2時間は飲酒しないように注意してください。
これは、飲酒後の肝臓はアルコール分解を優先して糖を代謝しないからです。

つまり食事の時間も考えると、「14〜16時」にウイスキーを飲むのがベストといえるでしょう。

太りにくいおつまみを食べる

高たんぱく、抗酸化作用など栄養面でのダイエットのサポートだけでなく、ウイスキーと相性が良いおつまみをご紹介します。

1.無塩ナッツ類

ナッツには食物繊維やビタミン類が豊富に含まれ、少量でも満足感が得られる優秀なおつまみです。

また、研究結果としてアーモンドが血糖値の上昇を抑制する働きも確認されています。

一握りを目安にし、食べすぎに注意しましょう。

2.高カカオチョコレート

ウイスキーのおつまみといえばチョコレート。
高カカオチョコレートに変えれば、低糖質で高ポリフェノールなので美容面と健康面で効果が期待できます。

日本人を対象とした研究では、72%以上の高カカオチョコレートを毎日25g摂取したところ、血圧が下がり、善玉コレステロールの増加と強力な酸化抑制効果が認められました。

なお、体重の変化は見られなかったそうです。

3.スモークサラダチキン

低糖質高たんぱく食は、ダイエットの基本。

気軽にコンビニでも購入できる鶏むね肉を使用した、スモークサラダチキンがおすすめです。

こだわり派の方は、ご自宅でスモークするのも良いですね。

ヨガインストラクターが解説する飲酒と運動の適切なタイミング

青空のもとで、まっすぐに続く道を1人でジョギングする男性

うっかり食べすぎたり飲みすぎたりしても、悲観的になる必要はありません。
飲酒後でも、適切に運動すれば体重の増加を食い止めることが可能です。

ヨガインストラクターおすすめのリセット術をお伝えします。

飲酒後の体重増加はむくみの場合が多い

過剰エネルギーは脂肪として蓄積されますが、脂肪になる前の48時間は肝臓に蓄えられます。
その間に余剰分のエネルギーを使い切れば、脂肪として蓄積されません。

暴飲暴食後、見た目の変化を感じたとしても、それは脂肪ではなく「むくみ」です。

まずは48時間で食事を管理し、しっかり脂肪を燃焼する運動を取り入れましょう。

おすすめは翌日の有酸素運動

飲みすぎたからといって、すぐに運動するのは厳禁。
気分が悪くなったり、事故やケガにつながったりします。

まずは質の良い睡眠をとり、内臓を回復させることが大切です。
翌日、お酒が残っていないことを確認してから、エネルギー燃焼のため有酸素運動を取り入れましょう。

有酸素運動には、以下のような種類があります。

  • 早足でウォーキング
  • 軽いランニング
  • 水泳
  • ヨガ

発汗し、少し息が上がる程度の負荷を目安に、15〜30分程度運動しましょう。

まとまった時間が取れない方は、スキマ時間を利用できる以下の運動をおすすめします。

  • 移動で階段を使う
  • 電車内で立つ
  • 一駅歩く

2日後からは筋トレ+有酸素運動

2日後からは、筋トレも取り入れましょう。

急にハードな運動をする必要はありません。
自分の体重を利用した自重トレーニングがおすすめです。

  • プランク(腕立ての姿勢で背中をまっすぐにしてキープ)
  • プッシュアップ(腕立て伏せ)
  • スクワット
  • クランチ(膝を曲げて浮かせた腹筋)
  • カーフレイズ(つま先立ち)

昨今ではYouTubeなどで、たくさんのトレーニング動画がアップされています。
プロのトレーナーの解説を無料で聞けるのでおすすめです。

さらに、筋トレ後に有酸素運動を行うことで、脂肪燃焼効果がアップします。

短い時間でいいので、筋トレと有酸素運動をセットで行いましょう。

リセット中におすすめの食事

飲みすぎのリセット期間中、極端な食事制限や断食は体への負担が大きいのでやめましょう。

とはいえ、通常通りの食事では、肝臓に蓄えているエネルギーを使い切れません。

そこでおすすめなのが、野菜たっぷりのみそ汁と玄米ご飯です。
リセット中はラーメン、パスタ、うどんを避け、白米を低GI値の玄米に変更しましょう。

GI(グリセミックインデックス)とは食品に含まれる糖質の吸収度合いのことで、この値が低いほど、太りにくいと言われています。

みそ汁は面倒な調理が不要で、食物繊維とミネラル・ビタミンが豊富な野菜をたっぷり摂取できるだけではありません。
発酵食品である、みその栄養も取れるなど、メリットばかりです。

体をいたわるためにも食事もあわせて気を遣いつつ、2日間はお酒を控えましょう。

結論

ウイスキーは適正量を守り、割り材とおつまみに注意し、寝る前に飲まなければ太りにくいといえます。

裏を返せばたくさん飲み、コーラやジンジャーエールでハイボールを作り、糖質たっぷりのおつまみをたくさん食べ、寝る前に飲むのであればウイスキーでも太ります。

節度を守ってウイスキーと付き合えば、健康面でも美容面でも悪影響はありません。

また、つい飲みすぎてしまっても、48時間以内に調整することで太りにくくなります。

本記事を読んでウイスキーに興味がわいた方は、以下を参考にぜひお気に入りの銘柄を探してみてください。

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  • この記事を書いた人

ASUKA

本業はヨガインストラクター。 ウイスキー好きが高じてWhiskeen編集部の仲間入りを果たす。 アイラ系とシェリー樽系のどちらも大好き。

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