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スモーキーなウイスキー10選|飲み方やおつまみも紹介

「スモーキー」という言葉をご存じですか?
蜂蜜のような甘さを感じる香りや、果実を思わせるフルーティーな香りとは違い、その名の通りキャンプ場で煙を浴びているような香りや味わいです。
最初は慣れなくても、飲んでいくと魅力的に感じられてよりスモーキーなウイスキーを求めてしまいます。

スモーキーには、沼にはまるような魅力があり、筆者もスモーキーなウイスキーにはまっている1人。
なかでもスコットランドのアイラ島のウイスキーには強いスモーキーさがあり、個性的です。

そこで本記事では「スモーキー」という香りの解説、おすすめのスモーキーなウイスキーを紹介します。

この記事の監修者

浅野まむ

浅野まむ

お酒とBarを愛しています。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、2人で飲むのも、大勢で飲むのも何でも好きです。

スモーキーの種類

ウイスキーの香りを表す言葉に「スモーキー」があります。

飲む前や、飲んでから鼻に抜ける個性的な香りがたまらないという愛好家は多く、一度はまるとスモーキーではないウイスキーには戻れないほどの魅力があります。

スモーキーは、香りの質によってピーティー、メディシナル、ハーシュの3つに分かれ、特徴は下記の通りです。

香りの名前どんな香りか
ピーティー燻したような香り、香ばしい匂い、燻製
メディシナル薬(medicinal)のような香り、正露丸の匂い
ハーシュ香りが強すぎる、スモーキーな香りの中でもあまり好ましくない匂い※harsh=「主張が強すぎる」という意味のネガティブな表現

スモーキーな香りを作る「ピート」とは

ピートとは、「泥炭」(でいたん)のことで、湿地に積もった植物が枯れて堆積し、長い年月をかけて炭化したものです。
ウイスキーの製造工程でピートが使われることで、スモーキーな香りが生まれ、専用のピート採掘場を持っている蒸留所もあります。

ピートは麦芽乾燥時の燃料に使われる

ウイスキー造りは、原料の大麦に水分を与えて発芽させ、タイミングよく乾燥させるという工程があります。

発芽した大麦(=麦芽)を乾燥させる際に、ピートを燃料にして乾かすと麦芽にスモーキーな香りが付きます。
しかし、焚くタイミングや使用する量、ピートの種類によって香りは変化。
同じピーテッドモルトでも、蒸留所ごとに個性が生まれます。

スコットランドのピートの成分は、ヒース

ピートの主な成分はツツジ科のヒースという植物で、ヘザーとも呼ばれます。
ヒースはアイルランドやスコットランドの寒冷地の湿原に群生し、夏には美しい花を咲かせます。

ちなみに、ピートの原料はヒースだけではありません。
例えば、海藻が成分のピートもあります。
海に面した蒸留所では、海藻が成分のピートをを使用していることから、海の香りがするウイスキーが生まれます。
ピートは、その土地の植物が主な成分になり、採掘場所が変われば成分や香りが変わるのです。

スモーキーなウイスキー10選

おすすめのスモーキーなウイスキーを10銘柄ピックアップしましたので、それぞれを紹介します。

「シングルモルト余市」

筆者が所有するシングルモルト余市のボトルを撮影した画像
撮影:Whiskeen編集部 久田一彰

アルコール度数:45%

ニッカウヰスキーの創業者竹鶴政孝が、北海道の余市という土地で造ったウイスキー。
世界でも珍しい石炭直火蒸留を採用した、重厚なシングルモルトウイスキーで、力強いピート香が感じられます。

ピート香の中に、オレンジ、スパイス感も味わえますよ。

おすすめの飲み方はハイボールです。

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「アードベッグ ウィー・ビースティー5年」

筆者が所有するアードベッグ ウィー・ビースティー5年のボトルを撮影した画像
撮影:Whiskeen編集部 久田一彰

アルコール度数:47.4%

スモーキーなウイスキーとして、「アードベッグ」は有名です。
この「アードベッグ ウィー・ビースティー5年」は短い熟成期間ですが、飲んだ瞬間に「煙たい」と感じるスモーキーさが味わえます。
また飲みたくなる魅力のあるウイスキーで、長い余韻も魅力です。

おすすめの飲み方は、ダイレクトにスモーキーさを味わえるストレートです。

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「ラフロイグ 10年」

アルコール度数:43%

「ラフロイグ」はかつてのチャールズ皇太子(現イギリス国王チャールズ3世)のお気に入りで、1994年には王室御用達(ロイヤルワラント)となっています。

「ラフロイグ」の特徴は、正露丸のような強烈な薬品の香りと、ほのかに漂う磯の香。
入江の近くに蒸留所が建てられていること、アイラ空港近くの専用採掘場から切り出して使っているピートが海藻などを含んでいることが要因です。

「ラフロイグ」のスモーキーさは、ロックはもちろん、ハイボールでもしっかり味わえます。

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「ボウモア12年」

筆者が所有する撮影したボウモア12年のボトル写真
撮影:Whiskeen編集部 久田一彰

アルコール度数:40%

「アイラモルトの女王」とも呼ばれる「ボウモア」は、独自のピートの採掘場を持ち、海藻や貝殻などの海産物をたっぷり含んだピートを焚いて造られています。
潮を感じるスモーキーさはあるものの、バランスの取れた味で
「スモーキーなウイスキーを試してみたい」
「アイラモルトを試したい」
という方におすすめの入門用ウイスキーです。

「スモーキーが口に合わなかったらどうしよう」
という方は、350mLの瓶で試してみてはいかがでしょうか。

おすすめの飲み方は、ストレートとソーダ割りです。

「カリラ 12年​​」

アルコール度数:43%

カリラ蒸留所は、アイラ島とジュラ島を挟む海峡の奥の入江に立っています。
カリラとはゲール語で「アイラ海峡」を意味していることからも納得です。

ピート香はかなり強く刺激的で、スモーキー・ピーティーなウイスキーが好きな方にはぜひ飲んでほしい1本。

おすすめの飲み方は、ストレートです。

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「タリスカー10年」

海をデザインした新しいパッケージになったタリスカー10年の写真
撮影:Whiskeen編集部 torauma

アルコール度数:45.8%

『宝島』『ジキル博士とハイド氏』で知られるイギリスの文豪、​​ロバート・ルイス・スチーブンソンは、スカイ島で生まれた「タリスカー」を「酒の王者」と称しました。
その理由は、口の中に広がる黒胡椒のスパイシーさ。

「タリスカー」の特徴は、スカイ島の厳しい海洋性気候による風や海の荒々しさをそのままボトルに詰め込んだような、スモーキーさとスパイシーさが味わえる点にあります。

飲み方は、ハイボールや、公式サイトにあるスパイシーハイボールがおすすめです。

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「ラガヴーリン8年」

アルコール度数:48%

力強いスモーキーフレーバーを感じるウイスキーの代表格として、多くの愛好家から評価されている「ラガヴーリン」。
「ラガヴーリン8年」は蒸留所創立200周年を記念し、2016年に限定リリースされたボトルでしたが、評判のため定番商品となりました。

「ラガヴーリン」の原酒は、ブレンデッドウイスキー「ホワイトホース」のキーモルトにもなっているので、あわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

「ラガヴーリン8年」はストレートで飲んで、荒々しいスモーキーさを感じてみてください。

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「スモーキースコット」

アルコール度数:46%

ラベルに記載はありませんが、「スモーキースコット」はカリラ蒸留所の原酒をバーボン樽で5年以上熟成させた、若い年数のカリラです。
海藻の香り、たき火のようなスモーキーさが味わえます。

強烈なスモーキーフレーバーは、ストレートで味わうのがおすすめです。

「スモーキージョー」​​

筆者が撮影したスモーキージョーのボトルとパッケージの写真
撮影:Whiskeen編集部 久田一彰

アルコール度数:46%

「スモーキージョー」はアンガス・ダンディー社というボトラーズ会社が販売しているブレンデッドモルトウイスキー。
アンガス・ダンディー社は、トミントール蒸留所や​​グレンカダム蒸留所を所有しています。

数種類のアイラモルトが使用されていますが、詳細は公表されていません。

ピート香に加えて、アイラモルトらしい海のような香りやオレンジなどの柑橘系の香りも感じられます。

まずはストレートで、ダイレクトに味わうのがおすすめです。

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「モンキーショルダー スモーキーモンキー」

アルコール度数:40%

「モンキーショルダー」にスモーキーさを加えた「モンキーショルダー スモーキーモンキー」。

ピーテッド・ノンピーテッドシングルモルトをブレンドしてスモールバッチで仕上げた、ブレンデッドモルトウイスキーです。

飲みやすい「モンキーショルダー」にスモーク香、バニラ香が加わったバランスの良い1で、ロックやハイボールがおすすめです。

スモーキーなウイスキーおすすめの飲み方

どのくらいスモーキーなのかを知るため、まずはストレートで味わうのがおすすめです。
グラスに鼻を近づけたときの香り、口に含んだときの最初のインパクト、飲み込んだときの鼻から抜ける香りをストレートで楽しみましょう。

その後、好みでロックやソーダ割りを試し、スモーキーさの変化を味わうのもおすすめです。

ウイスキー同士をブレンドして、オリジナルのスモーキーウイスキーを楽しんでみるのもいですね。

スモーキーなウイスキーに合うおつまみ

おすすめのおつまみは、ナッツ、チョコ、レーズンです。
燻製したナッツは同じスモーキーさを感じられますし、チョコはスモーキーさを緩和してくれます。
チョコの甘さとスモーキーさを交互に味わっていくのも、おもしろい楽しみ方です。

レーズンはそのままおつまみにしてもよいですし、レーズンバターにするのもおすすめです。

ウイスキーの後にレーズンバターを口に入れると、スモーキーさがリセットされて次のひと口を味わいたくなる、そんな追いかけっこが続きますよ。

最後に

スモーキーなウイスキーはいかがでしたか。

一度気に入れば、よりスモーキーなウイスキーを求めるようになる奥深いウイスキーです。

今回紹介したスモーキーなウイスキー以外にも、まだまだ世界には多くのスモーキーなウイスキーがありますので、ぜひいろいろ手にとって飲んでみてください。

  • この記事を書いた人

久田 一彰

会社員/講師/パパライターの3足の草鞋を履いている、ハイブリッド・ワーカーなオヤジ。 29歳の時に夜な夜なコンセプトバーに通い、週末はウイスキーを朝まで飲んだ経験を持つ。

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