あなたは「ブッカーズ」という言葉を聞いたことがありますか?
ビールにクラフトビールがあるように、バーボンにも「クラフトバーボン」と言う種類があるのです。
そこで今回は世界初のクラフトバーボン「ブッカーズ」の魅力と歴史について解説します。
「ブッカーズ」の気になる価格情報も掲載していますので、ウイスキー初心者だけでなく、バーボンが気になっている方や、スコッチとバーボンの違いがわからないという方も必見です!
まずは押さえたい「スコッチ」と「バーボン」の違い【ウイスキーを調べる時あるある】

「ウイスキー」について調べると様々な銘柄やメーカーを見かけますよね。
何年ものだとか、原酒だとか色々な言葉があるため、言葉の意味がわからないと筆者のように頭の中がごちゃごちゃしてきて疲れてしまうこともしばしば……。
さらに、ウイスキーについて調べているのに「スコッチ」や「バーボン」と言う単語が出てくると
「普通のウイスキーと何が違うの?」
「そもそも同じジャンルの商品じゃないの?」
「ウイスキーとはまた別物なのか?」
など疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
この疑問が解決されないと、いくら商品を調べてもなんの魅力も感じませんよね。
「ブッカーズ」の魅力に迫る前に、まず「スコッチ」と「バーボン」の意味を一緒におさらいしてみませんか?
「スコッチ」とは?
「スコッチ」とは主にスコットランドで製造されるウイスキー全般のことを指します。
「じゃあスコットランド産のウイスキーなら全てスコッチなんだ!」
と思った方もいるでしょう。
しかし、「スコットランド産のウイスキーが全てスコッチ」というわけでもありません。
スコッチと名乗るには熟成する際、オークの木を使った樽を使用する必要があるなど細かいルールが定められています。
「バーボン」とは?
「バーボン」とはアメリカで製造されたウイスキーの総称で、名称の由来は“ケンタッキー州バーボン郡で誕生したからだ”と言われています。
バーボンは原料も普通のウイスキーとは異なります。
通常のウイスキーは「大麦」をメインに製造していますが、「バーボン」はトウモロコシをメインにして製造しています。
ウイスキー:大麦
バーボン:とうもろこし
また、バーボンとスコッチでは製造工程も違います。
通常のウイスキーは2〜3回に分けて蒸留し樽で何年間、何十年間か熟成させます。
一方「バーボン」は回数を分けずに連続で蒸留し続けるだけではありません。
内部を焦がした新品の樽で熟成させるものの、熟成期間が定まっていないのです。
そのため、2年以上熟成させたものは「ストレートバーボン」と言う名称で販売されている商品も!
さらに選りすぐりの原料と熟練の職人によって製造された「バーボン」は、この後ご紹介する「ブッカーズ」のような「クラフトバーボン」と呼ばれており、数量限定で販売されています。
クラフトバーボン「ブッカーズ」
ここまで「バーボン」についておさらいしましたが、いかがでしたか?
ここからは、クラフトバーボンの頂点に君臨するとされている「ブッカーズ」の魅力に迫っていきます。
「ブッカーズ」の誕生秘話
「ブッカーズ」という名称は、生みの親「ブッカー・ノウ」氏の名前から由来します。
「ブッカー・ノウ」氏は、200年以上ウイスキーの製造に携わってきた“ビーム家の6代目の当主”。
自身が経験してきたウイスキーに関するノウハウとスキルを活用し、これまでにない新しいウイスキーを製造すると言う目標を掲げ、多くのテイスティングと試行錯誤を繰り返してきました。
そして完成したのが「ブッカーズ」です。
当初、「ブッカーズ」はビーム家の身内で飲むためだけのバーボンで、商品化する予定はありませんでした。
しかし、ビーム家のパーティーでゲストに出してみたところ、高い評価を得たことで商品化に至ったそうです。
「ブッカーズ」の特徴
「ブッカーズ」は、アルコール度数を調整する割水や、濾過を一切使用していません。
そのため、アルコール度数は63%前後と通常のバーボンよりも高い度数です。
熟成したバランスの良い香味とフルーティで独特のほろ苦さをストレートに感じられるだけでなく、製造年数によって味や香りが異なるため、ブッカーズ愛好家達からは絶大な人気を誇っているのだとか。
「ブッカーズ」のおすすめの飲み方3つ

この項目では、ストレートな風味と味わいが特徴の「ブッカーズ」を最大限に楽しんでもらうための飲み方をご紹介します
オススメは以下の飲み方です。
・ストレート
・ロック
・トワイスアップ
詳しく見てみましょう。
造り手の想いを感じながら飲める「ストレート」

ストレートは、お刺身そのものの味を楽しむ為に何もつけないで食べるように、クラフトバーボンそのものの味わいや風味を感じられる飲み方です。
樽のローストされた木の香りが鼻を抜けながらも、63%前後の高いアルコール度数のため喉が焼け付くような野生み溢れる熱さを感じます。
そのため、あまりウイスキーを飲み慣れてない方にはおすすめできませんが、後述の飲み方でブッカーズに慣れたらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
上品な味わいを楽しめる「ロック」
ストレートで飲むのが難しい方におすすめです。
「ロック」にして飲むことでバニラやキャラメルのような甘さが生まれ、アルコールの熱さも和らぎ、かなり飲みやすくなります。
伸びのある味わいを感じる「トワイスアップ」
「トワイスアップ」とはバーボンを水でちょっとずつ割る飲み方です。
水を少しずつ加えることで、凝縮された樽の香りと味わいが伸びていき、少しずつ味と香りの変化を楽しめます。
この飲み方をしている時間は贅沢で優雅に感じるでしょう。
「ブッカーズ」の歴史や魅力を感じながらゆっくり飲みたい方に、かなりおすすめです。
「ブッカーズ」の生産終了と再開の不思議
魅力的な歴史や味わいのある「ブッカーズ」ですが、限定製造のクラフトバーボンなだけに世界的に人気が高く、2018年版の販売を最後に一度生産を終了しています。
2018年の販売終了後、過去に販売された「ブッカーズ」の価格が一気に高騰しました。
しかし、2019年に再び数量限定で販売を開始。
2020年、2021年にも数量限定で販売していますが、2018年版以前のものの価格の高騰は現在も止まりません。
ラベルのデザイン変更の影響か、アルコール度数の変化が関係しているのか、何が原因なのかは定かではありませんが、今では入手困難なお酒になってしまいました。
現在、AMAZONや楽天市場では2021年に販売された「ブッカーズ」を比較的安く購入できます。
「ブッカーズ」の種類
最後に、現在でも購入可能なおすすめの「ブッカーズ」商品をご紹介いたします。
ブッカーズ2018年
アルコール度数:63.7%
平均価格 | 750ml :14850円 |
チェリーやラズベリー、レーズン等を彷彿とさせるフルーティな香味と、ローストされたオークやキャラメルの熟成された香りが評判のボトルです。
ブッカーズ2019年
アルコール度数:62%
平均価格 | 750ml:11900円〜15800円 |
高いアルコール度数を感じないしなやかさと、バランスの取れた熟成感が特徴のボトルで、樽の香りを存分に堪能できると評判です。
ブッカーズ2020年
アルコール度数:63%
平均価格 | 750ml:12780円〜15180円 |
豊かな穀物のコクとローストしたオークの香りを心地よく感じられるボトルです。
ブッカーズ2021年
アルコール度数:63%
平均価格 | 750ml:12100円〜14300円 |
ジューシーでフルーティな味わいとマイルドな口当たりが特徴のボトルです。
飲んだ後はキャラメルのような香りの余韻が特徴で、非常に飲みやすいと好評なのだとか。
最後に
2018年を最後に価格が高騰し始めたものの、厳選された原料で製造された希少なクラフトバーボン「ブッカーズ」。
「ブッカーズ」は実際に飲んで舌の上で味わいを楽しむことで、真の魅力が発揮される特別なお酒だと言えます。
一度「ブッカーズ」を味わえば、価格が高騰してしまった原因にも納得するでしょう。
あなたもこの記事を参考に「ブッカーズ」を購入して、より充実したウイスキーライフを楽しんでみてはいかがでしょうか。