当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。

Bar特集

【インタビュー】下町、月島の音楽と酒、カルチャーを楽しむ隠れ酒場「SODA」

東京都中央区、月島。
もんじゃストリートから少し路地に入ると、コンクリート打ちっぱなしのビル1Fに「SODA」というバーがあります。

ライトアップされた店に一歩入ると、そこは南米やメキシコを感じさせるインテリアに彩られたセンスの良い空間。
まるで異国の酒場に迷い込んだかのような世界観。
そんな「SODA」は銀座から月島へ移転し、今では地域の皆さんから愛されるお店です。

今回は「SODA」のオーナー・富岡さんにお話をお伺いしました。

この記事の監修者

浅野まむ

浅野まむ

お酒とBarを愛しています。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、大勢で飲むのも、2人で飲むのも、なんでも好きです。

「SODA」オーナー富岡さんのストーリー

月島にあるBAR「SODA」のオーナー富岡さん

ーーオーナーの富岡さんについて教えてください。

富岡さん 月島で生まれ、20歳のときにバーの世界に入り今に至ります。
現在は47歳で、この道27年です。

私のお店は他のバーと違ってチャージがないんですけど、理由はお客様がデイリーにふらっと立ち寄れるような、遊びに来られるような場所であり続けたいな、という想いからあえて取っていません。

最初のキャリアはバーテンダーから始まったのではなく、音楽好きが高じてライブハウスで働きはじめた矢先に、たまたま仕事を割り当てられたことが始まりなんです。

そうこうしているうちに、『バーテンダーという仕事をちゃんと修行するべきだな』と思って銀座や西麻布のバーを渡り歩き、24歳の時に独立しようと決めて、6年で資金をためて独立しました。

「SODA」の創業までの歴史

月島にあるBAR「SODA」

ーー「SODA」の創業ストーリーを簡単に教えてください。

富岡さん 2006年に中央区の銀座で最初にお店を出しました。創業16年になります。
当時営業していた銀座の地下にあったビルが取り壊しで立ち退きになり、2011年に生まれ育った月島にお店を移転し、営業を再開しました。

自分が好きなものが全部詰まっているバーを作りたいという気持ちがあり、音楽、そして好きなカルチャーが全てそろっているお店を創るため、バーテンダーという仕事を職業にしました。

街によってお客様の層に違いもありますが、まずは、お客様にとって、気軽に立ち寄れる店、音楽、お酒、雰囲気、空間を大切にした店づくりを意識しています。

カルチャーが生まれる店「SODA」のコンセプト・魅力

BAR「SODA」の外観からの写真

ーーお店のコンセプトと魅力について教えてください。

富岡さん コンセプトは、“デイリーで気楽に入れるお店”です。
お客様が、例えば仕事帰りだったら何かつきものを落として帰りたいだろうし、休日だったら『早い時間から軽く飲もうかな』とか『明日から仕事いやだな』ってときに立ち寄れるお店。
みんなの生活にそっと寄り添っている感じです。

チャージもないし、過剰なサービスっていうか、わざとらしいサービスもしないわけですよ。
あくまで自然体ですね。

あとはやっぱり、“カルチャー”がある。
“カルチャー”が生まれるようなお店であってほしいと思っています。

ーー内装にもこだわりが感じられますよね。

富岡さん 新築のビルに入ったんですけど、最初は何もなくて。
カリフォルニアやメキシコなどの古材を扱っているお店で、全て自分でセレクトして、色とか仕上げとかにこだわって工務店さんと一緒にDIYで作りました。

自己満足っていえば自己満足の世界なんだけど、お店の人の世界観がないと、来る方も面白くないと思うし、お酒だけじゃなく、音楽、味、などを含めた“五感で感じてもらう”これがお店のコンセプトですね。

地域で愛される店「SODA」の楽しみ方

BAR「SODA」の内装の写真

ーー「SODA」の楽しみ方などはありますか。

富岡さん “カルチャー”が生まれるようなお店であってほしいと思っているので、音楽とお酒を一緒に楽しむのがおすすめですね。

あと、DJのイベントだったり、飲食店をやっている方を招いて期間限定のポップアップのような形にしたり。
現在はコロナで難しいですけど、月島の水産関係の方から海産物を仕入れて、ブリしゃぶの会を年末にやったりしています。

銀座のお店の時は、ダンサーの方を招いてパーティーをしたりもしました。

音楽とお酒、さまざまな形で楽しめるようなお店です。
音楽ライブもやったし、できることは全部やっちゃう、みたいな感じです。
お酒だけっていうよりもこのお店は音楽も大事なファクターだと思っていますね。
音楽だけ聞きに、とかそういう意味じゃなくて、耳に入ってくるものとか、例えばお酒は口に入れるもの、音楽は耳、そういった五感に入ってくるものを大事にしています。
だからこそ、サウンドシステムのスピーカーとか音響設備にもこだわっています。

地域の常連のお客様について

BAR「SODA」のオーナー富岡さん

ーー「SODA」のお客様についてお聞かせください。

富岡さん お客様の年齢も性別も職業ももうバラバラですね。
お店に最初に入ってくるときは最初緊張するかもしれないけど、入りこんでしまえば、また通ってくれる方も多いですね。

ーー私の印象も、リピーターの方が多いイメージです。

富岡さん そうですね、バーって最初に入ってくるときは少し緊張するかもしれないけど、このお店は入ってしまえば結構そこから通ってくれるという方も多いですね。

バーって非現実じゃなきゃいけないし、ある意味で心地よい“非現実”みたいなお店を意識してやっています。

お客様には細かい所は気にせず、ただリラックスして遊んでもらえばいいと思います。

ーー1人のお客様も多いですよね。

富岡さん 確かに1人で入りやすい環境ですね。
いろんな層のお客様がいて、先ほどもお話しした通り性別、国籍、仕事も関係なく、居心地が良くなる空間づくりを意識しています。

それに、店も1階で、ガラス張りで中の様子が見られるっていう所もあると思います。

Whikeen編集部 なつみの「SODA」レビュー

BAR「SODA」のカウンターの写真「

筆者は約3年前、近所に引っ越してきた頃からお邪魔しています。
何か嫌なことがあった時や仕事で疲れている時、他の街で飲んだ後などに、いつもふらっと寄ってしまう居心地の良いお店です。

一歩、中に入ると「SODA」さんの独特の世界観と、オーナーの富岡さんセレクトの音楽。

付かず離れずで、居心地の良い常連客の皆さんとのコミュニケーションも楽しいです。
そしてオーナーの富岡さんとの会話に癒されています。

お酒のメニューも幅広く、メスカル(※)や旬のフルーツを使ったカクテルもとてもおいしい。

※メスカル:リュウゼツラン(アガベ)を主原料とする、メキシコ特産の蒸留酒の総称。
メキシコのお酒テキーラもメスカルの一種。

お酒の種類に詳しくない方でも、オーナーの富岡さんを始め、最近新しく入ったバーテンダーの皆さんに相談すると最適なものを出してくれると思います。

限定のフードも、おすすめですよ!

「SODA」おすすめのウイスキー

BAR「SODA」の棚に並ぶウイスキーボトル

ーー「SODA」のおすすめウイスキーを教えてください

初心者向け「グレンターナー ヘリテージ ダブルカスク ポートカスク フィニッシュ」

富岡さんがウイスキー初心者へオススメする「グレンターナー」

富岡さん 初心者だったら例えばハイボールで飲んでほしい「グレンターナー」ですね。
初心者の方向けのスコッチで、コストパフォーマンスも良くおすすめです。
「グレンターナー」は、ブレンデッドでもなくシングルモルトでもなく、バッティングモルトともいわれる、違うシングルモルト同士をかけ合わせているんです。
蒸留酒2種類をバッティングさせています。

なぜコスパがいいかっていうと、自社で蒸留所を持たないからです。
よその蒸留所のおいしいやつと、おいしいやつをかけ合わせて作っているから、この独特の味が生まれるんです。

コストパフォーマンスもいいし、飲みやすいし、おいしいですよ。

上級者向け「ラフロイグ 10年」

富岡さんがウイスキー上級者へオススメする「ラフロイグ 10年」

富岡さん 上級者向けには、この「ラフロイグ 10年」ですね。
イギリスから仕入れた「ラフロイグ 10年 カスクストレングス」は加水されていないので、日本で市販されているラフロイグとは風味と香りが大きく異なります。
「ラフロイグ 10年 カスクストレングス」のアルコール度数はかなり高いのですが、ピーティーながらとても滑らかで甘く、喉に引っかかるアルコール感がありません。
一般的なラフロイグ10年と飲み比べると、歴然としたその味の違いに驚かれると思います。
ただ、ピートが効いているので初心者の方には好き嫌いが大きく分かれます。
ウイスキーが好きな方は、飲んだ方に100%感動してもらっています。

あとはハイランド地方とか、スぺサイド地方で造られる軽い飲み口のウイスキーも個人的には好きです。

富岡さんがご紹介してくださった「ラフロイグ」に関する記事は以下でもご覧いただけます。

ウイスキー初心者の方への「SODA」からのメッセージ

ウイスキー初心者の方へメッセージを送るBAR「SODA」のオーナー富岡さん

ーー最後にウイスキー初心者の方へメッセージをお願いします

富岡さん ウイスキーといえば10年から15年前位ですかね。
サントリーが仕掛けたハイボールがすごくメジャーになって、居酒屋などで、どこに行ってもあるようなイメージが強くなりましたよね。日本は特に。

居酒屋でのハイボールもおいしいけど、ウイスキーって国とか場所とか製造方法で全然味が違うんです。
レンジが結構広いから、飲みやすい銘柄から始めてみてから、深く掘っていくっていうのもいいと思います。

ウイスキーってその土地の風土が出やすいんです。
例えばアイラ島だったら海の近くに蒸留所があって。ピートの風味も感じやすかったり。
それに、アイラ島だと生ガキにウイスキーをたらして食べたり、その土地ごとでの楽しみ方があるので、あまり難しく考えずにいろんな土地でできたウイスキーを飲んでほしいです。

ーー生ガキにウイスキーってすごいですね!

富岡さん ウイスキーが造られる国や、その土地の文化・風土が結構反映されるから、そういった違いを、ぜひ皆さんに楽しんでみてほしいですね。

最後に

BAR「SODA」の店内にあるお店のロゴ

今回は「SODA」オーナーの富岡さんに、創業の歴史やお店が大切にされている“カルチャー”などのお話を聞きました。

筆者も足しげく通うお店「SODA」。
音楽やおいしいウイスキーを楽しめるお店です。

皆さんも、ぜひ足を運んでいただき、どこか異国の酒場に迷い混んだような「SODA」の魅力を味わってください。
また、富岡さんとお店でお会いした際は、今回おすすめしてくださったウイスキーで一緒に乾杯してくださいね。

『SODA』の店舗情報
所在地/東京都中央区月島1丁目16‐8
電話番号/03ー5534-9236
アクセス/月島駅から324m 徒歩5分
「SODA」の公式SNS(Instagram)はこちらから

Whiskeen レビュー募集
  • この記事を書いた人

なつみ

お酒と温泉とSPAを愛する都内湾岸エリア在住webライター。東京の下町エリアのbarを開拓中。好きなウイスキーの銘柄は白州。

-Bar特集
-