当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。

ウィスキーの種類 スコッチ

ティーチャーズの歴史や特徴を解説|絶妙なブレンドのスコッチを学ぶ

スコッチのブレンデッドウイスキー「ティーチャーズ」。

名前から「先生」を連想させる銘柄ですが、名前の由来は違うところにあります。

創業者のこだわりや、160年もの長い歴史、リーズナブルな価格ながら本格的な味わいなど、魅力たっぷりの「ティーチャーズ」について解説します。

この記事の監修者

浅野まむ

浅野まむ

お酒とBarを愛しています。バーテンダー歴8年、現在ライター。ウィスキーエキスパート資格持ち。 1人で飲むのも、2人で飲むのも、大勢で飲むのも何でも好きです。

「ティーチャーズ」とは

こだわり抜かれたブレンドが生み出す、独特のスモーキーさが特徴の「ティーチャーズ」。

スコッチのハイランドモルトを濃密に感じる「ティーチャーズ」について、製造場所や名前の由来、味や製法の特徴を解説します。

「ティーチャーズ」の製造場所

「ティーチャーズ」は、スコットランドのアバディーンシャー、ケネスモントにあるアードモア蒸溜所で製造されています。

蒸留所の周辺は大麦の産地であるほか、ピートや上質な水が採れるウイスキー造りに適した土地です。

鉄道も通っているため、ウイスキーの輸送も容易に行えます。

参考:アードモア蒸留所の場所

「ティーチャーズ」の名前の由来

「ティーチャーズ」の名前は、創業者ウィリアム・ティーチャーに由来します。

ティーチャーは、1834年に自身の名前を付けた最初のドラムショップ(今でいうショットバー)をオープンさせました。

ここで販売した持ち帰り用ボトルに「ティーチャーズ」と名付けたことが始まりです。

ドラムショップの看板には、WT(ウィリアム・ティーチャーのイニシャル)のマークが描かれており、そのマークは現在の「ティーチャーズ ハイランドクリーム」のラベルにも採用されています。

「ティーチャーズ」の味

「ティーチャーズ」は、アードモア」をキーモルトとしているブレンデッドウイスキーです。

「アードモア」由来のピートの香りやスパイシーさを感じる味わいです。

スモーキーな味わいの後から、洋ナシのようなフレッシュさや、クリーミーさを楽しめます。

長期熟成の銘柄は、麦芽やわたあめのような甘さを感じられます。

「ティーチャーズ」の製法

キーモルトである「アードモア」は、ピート(泥炭)を焚いた熱で乾燥させた大麦麦芽を使用しており、スモーキーな香りが特徴です。

ブレンドに使うモルト原酒を、通常のブレンデッドウイスキーよりも多い割合でブレンドして、独特のスモーキーさを生み出しています。

「ティーチャーズ」の歴史

誕生から160年以上の歴史を誇る「ティーチャーズ」。

商才に富んだ創業者ウィリアム・ティーチャーがブレンデッドウイスキーを生み出した背景や、「ティーチャーズ」が世界に広がっていった経緯、現在まで続くこだわりを解説します。

食料品店から始まった「ティーチャーズ」

創業者のウィリアム・ティーチャーは、スコットランドのグラスゴー郊外で生まれました。

幼い頃から仕立屋に弟子入りしていたため、ビジネスに触れていました。

1823年に酒税法が改正され税率が下げられたことをきっかけに、当時12歳であったティーチャーはウイスキー製造を決意します。

手伝っていた食料品店でウイスキーの販売免許を取得し、1834年にドラムショップ(ワンショットバー)をオープンさせます。

格式高い雰囲気と上質なウイスキーでドラムショップは人気を博し、20店舗以上に拡大。ウイスキーをボトルで販売できる酒類販売免許も取得。

持ち帰り用のボトルに「ティーチャーズ」と名付けたことが、現在の銘柄の起源となりました。

「ティーチャーズ ハイランドクリーム」の誕生

1860年に蒸留酒法が施行され、ブレンデッドウイスキーの製造が正式に可能になります。

実は、蒸留酒法が制定される前からティーチャーは独自でブレンデッドウイスキーを研究していました。

試行錯誤を重ねて現在のレギュラーボトル「ティーチャーズ ハイランドクリーム」を完成させ、1884年に正式に商標登録されました。

息子たちによって世界に広まった「ティーチャーズ」

「ティーチャーズ ハイランドクリーム」の誕生から15年足らずで、ウィリアムはこの世を去ってしまいます。

息子のウィリアム・ジュニアとアダム・ウィリアムは、「ウィリアム・ティーチャー・アンド・サンズ・リミテッド社」を立ち上げます

輸出事業に乗り出した2人は、ニュージーランドに始まり世界に販路を拡大させていきます。

1898年、より安定した品質のモルト原酒を確保するために、アダムがアードモア蒸溜所を設立

この蒸留所からシングルモルト「アードモアレガシー」が生まれました。

イギリスの不況や増税といった逆風も乗り越え、現在「ティーチャーズ」は150カ国以上で楽しまれています。

「ティーチャーズ」のラインナップ

購入しやすい価格ながら完成度の高い「ティーチャーズ ハイランドクリーム」がよく知られていますが、長期熟成の銘柄や限定品もあります。

それぞれの特徴や味わいをご紹介します。

ティーチャーズ ハイランドクリーム

ティーチャーズハイランドクリームの商品画像
画像出典:製品紹介 | ティーチャーズ | サントリー

・アルコール度数:40%
・容量:700mL、1,000mL、1,800mL、2,700mL
・希望小売価格:1,400円(700mL)、1,850円(1,000mL)、3,230円(1,800mL)、4,510円(2,700mL)

「アードモア」をキーモルトに、多数のモルトウイスキー、グレーンウイスキーをブレンドした、「ティーチャーズ」のスタンダードボトルです。

モルト原酒の高いブレンド比率と、3種のグレーン原酒を使用しているのが特徴です。

スモーキーさと洋ナシのフレッシュな甘み、クリーミーなコクを楽しめます。

ティーチャーズ セレクト

・アルコール度数:40%
・容量:350mL
・希望小売価格:636円

2018年に日本のコンビニ限定で発売されたミニボトルです。

ハイボール人気に合わせ、ハイボールに合うスモーキーなブレンデッドウイスキーとして、アードモア蒸溜所のモルト原酒を中心にブレンドされています。

スモーキーな味わいとやさしい甘み、ハイボールに合うバランスの良さが特長です。

小さいボトルなので、より手軽に楽しめるのもポイントです。

ティーチャーズ ロイヤルハイランド12年

・アルコール度数:43%
・容量:750mL

12年以上熟成されたモルト原酒、グレーン原酒をブレンドした銘柄です。

花やハーブを感じる香りと、フルーティーでスパイシーな味わいが特徴。スモーキーさはやや抑えられています。

ティーチャーズ 25年

ティーチャーズ 25年のボトル
画像出典:https://twitter.com/utsutsu_ustustu/status/1549029913788723200?s=20

・アルコール度数:46%
・容量:700mL

25年以上の長期熟成の原酒をブレンドした銘柄です。

こちらも「アードモア」をキーモルトとして使用しており、キャラメルやシナモン、フルーツの濃厚な甘み、オークを感じる味わいが特徴のハイグレードボトルになります。

「ティーチャーズ」の飲み方

手軽に入手できる価格なので、ぜひ自宅でもいろいろな飲み方を試してみてください。

「ティーチャーズ」を楽しめるおすすめの飲み方をご紹介します。

ハイボールでさわやかな味わいを楽しむ

「ティーチャーズ」の特徴であるスモーキーフレーバーをさわやかに楽しむなら、ハイボールがぴったりです。

辛口で食事にも合わせやすく、自宅で気軽に味わえます。

公式サイトでは、ウイスキー:ソーダの割合は1:3をおすすめしていますが、さまざまな割合を自分で試して好みの味を見つけるのも楽しいですね。

ロックやストレートで異なる味わいを楽しむ

スモーキーな味わいをじっくり楽しみたいなら、ストレートがおすすめです。

グレーンウイスキーのやわらかな甘みや、モルト原酒の香りを味わえる飲み方です。

まろやかな味わいを楽しむならロックもおすすめ。氷によりスモーキーさがやわらぎ、豊かな香りと余韻を感じられます。

まとめ

食料品店の店先のバーから始まった「ティーチャーズ」。

その名前から「先生」を連想させますが、由来は創業者ティーチャーの名前です。

ティーチャーとその息子たちの卓越した商才により、「ティーチャーズ」は世界に広まりました。

ティーチャーが研究し作り上げた銘柄は、今も多くのファンに愛されています。

自宅でも手軽に楽しめる本格的なブレンデッドスコッチウイスキーを、ぜひお試しください。

Whiskeen レビュー募集
  • この記事を書いた人

けい

Webライター/オンラインコーチングで活動中のノマドワーカー。海外旅行好きで旅行先のバーやレストラン巡りが趣味。ウイスキーは勉強中!ワイン、日本酒、ビールが好き。

-ウィスキーの種類, スコッチ