サントリーが販売するブレンデッドウイスキーの中でも、最高ランクに位置するのが「響」です。
近年は需要の多さに供給が追いつかず、価格が高騰し、定価で買うのが難しくなりました。
そこで当記事では、「響」とは一体どんなウイスキーなのかというテーマを主軸に、高騰している理由や定価で買う方法について解説します。
サントリーのブレンデッドウイスキー「響」とは

「響」は、サントリーのブレンデッドウイスキーの中でも最高級の商品です。
高級なものから順に、サントリーが販売しているブレンデッドウイスキーを一覧にしました。
「響」は世界的なウイスキーコンペティションで数々の受賞歴を誇り、日本人の味覚のみならず、海外の方も「おいしい」と感じるほどのウイスキーです。
より「響」への理解を深めるために、歴史や高騰理由についても解説していきます。
「響」の歴史
サントリーの創業者であり初代マスターブレンダーの鳥井信治郎が、「日本人の感性で、世界で愛されるウイスキーをつくる。」という熱い思いを掲げ、日本におけるウイスキー造りの歴史が始まったのが、1923年のことです。
創業者の思いを受け継ぎ、鳥井信治郎の次男であり二代目マスターブレンダーでもある佐治敬三が、1989年に初の「響」を製造。
「響」には、"人と自然と響きあう"というサントリーの企業理念が込められました。
先代たちから受け継いだ原酒という"宝"を守りながら、「響」に込められた思いが今も脈々と受け継がれています。
「響」の誕生には音楽が関係しており、詳しく知りたい方は以下の記事も併せてご覧ください。
「響」の高騰理由
現在「響」は品薄状態となり、定価で買うのが非常に困難です。
ネットで買おうと思っても、見かけるもののほとんどが、価格が高騰した「プレミアム価格」のものばかりになりました。
なぜ「響」の価格が高騰してしまったのか、理由は以下のとおりです。
- ジャパニーズウイスキーの世界的な人気
- 日本国内のウイスキーブーム
- 世界的なウイスキーコンペティションでの受賞
- 需要に対して生産数が少量
日本国内外の人気により需要が増加し、供給が追い付かなくなった結果、「響」は高騰し、プレミア価格で取引されるようになってしまいました。
なお、現在世界的に物価が高騰しているため、プレミアム価格が今より上がる可能性があります。
「響」を定価で買う方法4選

現在では定価での購入が困難になった「響」ですが、定価で買う方法があります。
贈答用や自分へのご褒美として「響」を購入したいけれど、プレミアム価格では買いたくないという人は、ぜひ参考にしてみてください。
店頭やネットショップに入荷したタイミングで購入する
「響」は流通数が少ないため、可能性は低いものの、酒屋さんやネットショップが定価で販売することがあります。
定価で購入するチャンスを逃さないためにも、できるだけ毎日入荷していないかをチェックしましょう。
百貨店・酒販店・公式サイトで行われる抽選販売に応募する
百貨店や酒販店が運営するWebサイトや「響」の公式サイトでは、定価で「響」の抽選販売が行われることがあります。
抽選販売の情報をいち早く手に入れるためにも、各サイトのメールマガジンに登録しておきましょう。
「抱き合わせ販売」で実質定価になるものを購入する
大手酒販店や、Amazonなどの大手ネットショッピングサイトでは、他のウイスキーとのセット販売「抱き合わせ販売」が行われていることがあります。
▼抱き合わせ販売のセット(すべて税込)
・「響 JAPANESE HARMONY」:6,050円
・「知多」:4,400円
・「バランタイン12年」:3,388円
計:1万3,838円
上記のセット内容はあくまで一例で、実際はどんな銘柄がセットになるかわかりません。
3本程度のウイスキーがセットになることで、合計金額は高くなるものの、セット内容のウイスキーはすべて定価で販売されます。
「抱き合わせ販売」のセット内容に「響」が含まれることは少ないですが、運が良ければ見つけられるでしょう。
ウイスキー福袋・くじを買う
大手酒販店・酒屋さんでは、「ウイスキー福袋」や「ウイスキーくじ」が販売されることがあります。
「響」が特賞や当たり商品になっていることが明記されている場合は、積極的に購入していきましょう。
ただし、外れてしまうと「響」以外のウイスキーを購入することになってしまうため、注意が必要です。
「ウイスキー福袋」・「ウイスキーくじ」に関して詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
「響」の現行ラインナップ
どの銘柄も品薄状態で、中には生産本数が限られているものもありますが、現行で販売されている定番ラインナップ商品をご紹介します。
響 JAPANESE HARMONY

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
希望小売価格 | 5,500円(税抜) |
受賞歴 | 2021年:ISC 金賞 2020年:ISC 金賞 2019年:ISC 金賞 2016年:SWSC 最優秀金賞 |
味わい:甘みがありフルーティー。クリーンでバランスに優れ、上品。
ノンエイジの「響JAPANESEHARMONY」は、非常にバランスの取れたウイスキーです。
飲みやすいうえに食事やスイーツと合わせやすく、ウイスキー初心者からウイスキーを飲み慣れた人まで、幅広い人におすすめの1本です。

響 JAPANESE HARMONY - Master's Select -

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
定価 | 1万2,000円(免税) |
受賞歴 | 2021年:ISC 金賞 2020年:ISC 金賞 2017年:ISC 金賞 |
味わい:フローラルでフルーティーな香り、ダークチョコレートのような深みのある甘さ。
「響 JAPANESE HARMONY Master's Select」は、免税店向けに販売されているウイスキーです。
原酒は「響 JAPANESE HARMONY」をベースとして、山崎蒸溜所のシェリーカスク原酒もブレンドして造られます。

響 BLENDER'S CHOICE

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
定価 | 1万2,000円(税抜) |
受賞歴 | 2021年:ISC 金賞 2020年:ISC 金賞 |
味わい:野イチゴやピーチの甘い香り、ワイン樽由来の芳醇な香りと甘さ。
「響 BLENDER’S CHOICE 」は、複数の酒齢の原酒を厳選してブレンドし、ワイン樽で後熟された原酒を加えたウイスキーです。
発売当初は料飲店向けにしか卸されませんでしたが、現在はネット上で在庫があり、個人でも購入できます。

響21年

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
定価 | 3万2,000円(税抜) |
受賞歴 | 2021年:ISC ダブルゴールド 2020年:ISC 金賞 2019年:ISC ダブルゴールド 2019年:WWA 最高賞「World's Best Blended Whisky」他多数 |
味わい:重厚で複雑な香りで、スパイシーかつスイート。口当たりはなめらかで、フローラルで上品な香り。
「響21年」は生産本数が少なく、現在は入手困難な銘柄です。
多彩な原酒が使われており、ぜいたくな味わいが楽しめます。
「響21年」を定価で買う方法に関して、以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

響30年

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
定価 | 16万円(税抜) |
受賞歴 | 2021年:ISC 金賞 2020年:ISC 金賞 2008年:ISC 最高賞「トロフィー」 2008年:WWA 「ワールド・ベスト・ブレンデッドウイスキー」他多数 |
味わい:21年よりも深みや味の広がり方が増し、華やかなウッディさがあり、深いコクが感じられる。サントリーのブレンデッドウイスキーの中で最高傑作。
「響30年」は年間数千本しか造れない、希少価値の高いウイスキーです。
生産量が少ないため、ブレンドはすべて手作業で行われます。

「響」の限定ラインナップ
今までにさまざまな限定ラインナップの「響」が発売されましたが、当記事では「響」のブランドサイトに記載されている商品をご紹介します。
限定本数がなくなりネット上での在庫しかない銘柄だったり、抽選販売期間でないと手に入らない銘柄だったりするため、定価での入手は不可能です。
響 BLOSSOM HARMONY

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
定価 | 1万円(税抜) |
味わい:桜餅の甘さ、樽由来のサクラとキンモクセイのような花の香り。
「響 BLOSSOM HARMONY」は、桜樽で後熟させた原酒をブレンドしたウイスキーです。
2021年から毎年限定販売されており、2023年は抽選販売でしたが、すでに締め切りは過ぎています。
"祝いの席"をイメージして造られており、ボトルのデザインも華やかで、贈答品としておすすめです。

磁器ボトルシリーズ

磁器で作られた「響」のボトルシリーズは、「響21年」と「響35年」用の限定ボトルとして作られ、1つ1つが手作りです。
工芸界の人間国宝とのコラボレーションによって作られたボトルや、有田焼・九谷焼で作られたボトルがあります。

意匠ボトルシリーズ

日本の伝統や文化を表した「意匠ボトルシリーズ」は、「響12年」「響17年」「響21年」「響30年」用の限定ボトルとして作られました。
富士山や松竹梅など、どのボトルも美しい装飾が施されています。



休売・終売になった「響」
響12年【終売】

内容量 | 700mL / 500mL |
度数 | 43% |
味わい:熟成感のある甘さ、バニラ香、深い木の香り。長い余韻。
「響12年」は、梅酒を貯蔵した樽で熟成させたモルト原酒や、30年以上熟成したモルト原酒をブレンドしているのが特徴のウイスキーです。
かつては定番ラインナップとして販売されていましたが、終売してしまったため、現在ではネット上でも在庫はほとんど残っていません。

響17年【休売】

内容量 | 700mL |
度数 | 43% |
味わい:クリームやバニラのような甘さ、バラのような華やかでゴージャスな香り。余韻は長く、深みを感じる。
「響17年」は、サントリー創業90周年を記念して発売された最初の「響」です。
2018年9月以降、販売休止となっており、再販の発表はまだありません。
ネット上における在庫はまだあるものの、価格は相当高くなっています。

最後に
国内外で非常に高い人気を誇る「響」は、需要の高さに供給が間に合わず、定価で購入するのは非常に困難です。
なかなか購入できないからこそ、定価で見つけたときの喜びもひとしおに感じられます。
サントリーのウイスキー造りにかける思いが詰まった「響」を飲んで、ブレンデッドウイスキーのすばらしさを堪能してみてはいかがでしょうか。