ウイスキーに合うおつまみの一つが、チョコレート。意外に思えるかもしれませんが、ウイスキーとチョコレートは相性抜群です。
チョコレートが合う理由や、チョコに合うウイスキーの銘柄の選び方、マリアージュのさまざまな楽しみ方もご紹介します。
この記事の監修者

大中 ヨシ
都内勤務のバーテンダー兼ウイスキー専門のwebライター。ウイスキープロフェッショナル資格所有。休日には蒸留所や温泉を巡っています。普段はジャパニーズやスコッチを愛飲。推し蒸留所はキルホーマンです。
ウイスキーのおつまみにチョコレートがおすすめな理由

ウイスキーの楽しみをさらに高めてくれるのが、一緒に食べるおつまみ。
チョコレートがウイスキーと相性抜群の理由や、おつまみにおすすめな理由を解説します。
原料同士の相性がよくウイスキーの苦味がやわらぐ
チョコレートがウイスキーと相性が良い理由は、味や原料の相性にあります。
チョコレートの油分や甘みが、ウイスキーの苦味やアルコールの刺激をやわらげてくれるのです。
ウイスキー初心者の方でも、チョコレートと一緒に味わうことで飲みやすくなるためおすすめです。
ウイスキーの原料である麦と、カカオの風味の相性も抜群。
麦の香ばしさとチョコレートの甘さ、ほろ苦さがマッチし、味わいの相乗効果を生み出すのです。
入手しやすく手軽
もうひとつのおすすめ理由は、その手軽さ。
チョコレートは、コンビニやスーパーなどどこにでも売っていて品揃えも豊富。
少額でも購入できる手軽なおつまみです。
さまざまな種類があるので、好みのチョコレートとのマリアージュを楽しむのもいいですし、チョコレートの種類ごとに味わいの違いを楽しむのもいいですね。
調理などの手間がないので、ウイスキーを飲んでいて「ちょっと何かつまみたいな」と思ったときにすぐ食べられるのも魅力です。
ウイスキーと一緒に楽しめるおつまみについては、以下の記事も読んでみてくださいね。
ウイスキーの銘柄から合うチョコレートを選ぶ

お気に入りの銘柄がある方、これから試してみたい銘柄がある方は、ウイスキーの種類から合うチョコレートを見つけてみましょう。
ここではウイスキーの銘柄を大きく5つに分け、それぞれのウイスキーの特徴と、相性の良いチョコレートをご紹介します。
ジャパニーズウイスキー
主にスコッチウイスキーを参考に作られているジャパニーズウイスキー。
繊細で上品な味わいが特徴です。
ピートを使わない控えめな香りのウイスキーなら柑橘系やフルーツのフレーバーチョコ、余市などスモーキーな香りのものならミルクやビターチョコが合います。
スコッチウイスキー
スコットランドのウイスキー(スコッチウイスキー)は、スモーキーな香りとしっかりした味わいが特徴。
世界中にファンがいるウイスキーです。
強い香りと味わいを楽しむなら、シンプルなミルクチョコレートやビターチョコレートがおすすめです。
チョコレートの甘みが苦味を抑え、飲みやすくなります。
アイリッシュウイスキー
アイリッシュウイスキーは、一般的にはピート(泥炭)を使っていないため、スッキリとした味わいが特徴です。
クセの少ないアイリッシュには、フレーバーチョコレートがおすすめ。
フルーツ系や抹茶なども合います。
もちろん定番のミルクチョコレートやビターチョコレートでもおいしく味わえます。
アメリカンウイスキー
バーボンが有名なアメリカのウイスキーは、トウモロコシを主原料にしていることが多く、甘くまろやかな味わいが特徴です。
香りが強いため、チョコレートはシンプルなものがおすすめ。
ミルク、ビター、ホワイトチョコレートで、香りと力強いアメリカンウイスキーの味わいを楽しんでみてください。
カナディアンウイスキー
カナディアンウイスキーは、トウモロコシ主体のウイスキーで、クセのないまろやかな味わいの銘柄が多数あります。
初心者の方にも飲みやすいのが特徴です。
ウイスキーはさっぱりしているので、甘みの強いホワイトチョコレートや、苦味のしっかりしたビターチョコレートが合います。
チョコレートの種類別おすすめ銘柄

チョコレートの種類はさまざま。
チョコレートの種類別に合うウイスキーと、おすすめの銘柄をご紹介します。
ミルク系チョコレートと合うウイスキー
ミルクで苦味が抑えられ、まろやかな甘みが特徴のミルクチョコレート。
チョコレートの風味と似た、優しい味わいのウイスキーも合いますが、しっかりとした香りのウイスキーがおすすめです。
チョコレートが甘いので、辛口のウイスキーと合わせるとちょうどよい味わいに。
おすすめの銘柄は以下の通りです。



ビター系チョコレートと合うウイスキー
カカオの風味がしっかり感じられるビターチョコレート。
最近はカカオ分が多く苦味の強いチョコレートも出ていますね。
ピートのきいたスモーキーなウイスキーと相性がよく、香りが際立つのでおすすめ。
力強い味わいを楽しみたいときにピッタリです。

ホワイトチョコレートと合うウイスキー
苦味成分がなく、カカオバターの香りと甘みが楽しめるホワイトチョコレートには、同じようにまろやかな味わいのウイスキーが合います。
スッキリした味のものより、クリーミーなバーボンなどがよいでしょう。
- タラモアデュー
- メーカーズマーク


フルーツ系チョコレートと合うウイスキー
ベリーや柑橘系のドライフルーツなどを使ったチョコレートは、チョコレートそのものの香りが華やかです。
そのため、軽めでフルーティーなウイスキーが合います。
ベリー系のチョコレートには、シェリー樽熟成の銘柄もおすすめです。


一度に両方楽しめるウイスキー入りチョコレート

ウイスキー入りチョコレートなら、どちらも一緒に楽しめます。
味や香りの相性の良さが活かされた、リッチなチョコをご紹介します。
THE NIKKA BAR 竹鶴シリーズ、ニッカ 生チョコレイト ウイスキー入り
ジャパニーズウイスキーの「竹鶴ピュアモルト」を使った生チョコレート。
札幌ススキノの「THE NIKKA BAR」でチャームとして出されているものです。
「竹鶴」のスモーキーな香りと甘みが、口の中でとろけるチョコレートとピッタリ。
「竹鶴」については、以下でも詳しく解説しています。
シルスマリア 竹鶴ピュアモルト生チョコレート
日本の生チョコレートを生み出した横浜市のお店、シルスマリアからは「竹鶴ピュアモルト」の生チョコレートが出ています。
高級感のある木箱に入っているので、プレゼントにもおすすめです。
富久栄珈琲 ウイスキー ボンボンショコラ 963 山桜
バランス良くマイルドな「山桜 黒ラベル」、シェリー樽熟成の「963赤ラベル」、スモーキーな香りの「963黒ラベル」の3種類のウイスキーを使ったチョコレート。
郡山産のウイスキーと、珈琲店の焙煎方法を活かしたチョコレートを一緒に楽しめます。
「山桜」についてもっと知りたい方は、以下の記事もお読みください。
桐箱入りシガーショコラ 5本セット
人気チョコレートショップのデカダンス ドゥ ショコラのウイスキー入りシガーチョコレートです。
栗の蜂蜜の独特な香りとウイスキー、ビターチョコレートのワイルドな味が特徴です。
また、高級感のある桐箱に入っているため、プレゼントとしても喜ばれます。

ロイズ 生チョコレート[アイラウイスキー(ポートシャーロット)]
アイラ島のスモーキーなウイスキー「ポートシャーロット」を使った生チョコレートです。
北海道の有名チョコレートブランドのロイズが作りました。
ミルクチョコレートの甘みと、スモーキーな余韻が特徴です。
参考:https://www.royce.com/contents/nama_Islaywhisky

スイスのチョコレート「ゴールドケン チョコレート ジャックダニエル」
スイスのチョコレートメーカー、ゴールドケンの板チョコレートです。
「ジャックダニエル ブラック(old no.7)」と、「ジャックダニエル テネシーハニー」の2種類があります。
ミルクチョコレートの中にウイスキーがたっぷり入った、1粒でも満足の一品。
ゴールドケンからは、「ジャックダニエル」を使ったスティックチョコレートも出ているようです。
ドイツの老舗メーカー「ワインリッヒ ウイスキーチョコレート」
ドイツの老舗チョコレートメーカーのワインリッヒのチョコレート。
ウイスキーの香り豊かなトリュフを、100%サステナブルカカオのみを使用したミルクチョコレートでコーティングしています。
冬季限定「モロゾフ ウイスキーボンボン」
モロゾフの創業時からの人気商品「ウイスキーボンボン」は、秋冬限定のチョコレートです。
ウイスキーをシュガーでコーティングしており、シャリっとした食感も魅力的。
ブランデーが入った「ブランデーボンボン」との贅沢な2種の詰め合わせもあります。
ウイスキー入りチョコはバレンタインにもおすすめ
ウイスキー入りのチョコは、バレンタインの贈り物としても選ばれやすい商品です。
ウイスキーが苦手という場合も、チョコレートに練り込まれたウイスキーであればおいしく味わえる方もいるでしょう。
ここまでご紹介のように、ウイスキー入りチョコレートはさまざまな種類がありますので、相手の好みに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
また、最近はウイスキー入りのチョコレートではなく、ウイスキー自体がバレンタインのプレゼントとして人気が高まっています。バレンタインのプレゼントにウイスキーをおすすめする理由や、バレンタインのプレゼントにぴったりのウイスキーを知りたい方はこちらの記事も合わせてお読みください。
【おうち時間にオススメ】チョコレートを使ったウイスキーカクテル
ウイスキーとチョコレートを合わせるのもよいですが、チョコレート風味のウイスキーカクテルはいかがでしょうか。
おつまみとして食べるのとはまた違う、ウイスキーとチョコレートの組み合わせに挑戦してみましょう。
チョコレートのリキュールを使えば、混ぜるだけでカクテルができます。
凝ったものを作りたいなら、チョコレートそのものを使ったカクテルにチャレンジ。
おうち時間を楽しむアイディアにもいいですね。
ジェントルマンズショコラ
チョコレートリキュールの「モーツァルト ブラックチョコレート リキュール」を使ったショートカクテルです。生クリーム入りでこっくり甘いお酒を楽しみたい時にぴったり。
材料
- ウイスキー 20mL
- モーツァルト ブラックチョコレート リキュール 15mL
- カルーア 15mL
- 生クリーム 10mL
- シナモンパウダー 少量
- カットレモン
- ビターチョコレート 少量
作り方
1)氷を入れたシェーカーにウイスキー、ブラックチョコレート、カルーア、生クリームを入れ、シェイクする。
2)レモンでグラスの縁を濡らし、濡れたグラスの縁にシナモンパウダーを付ける
3)シェイクしたカクテルをグラスに注ぐ
4)削ったビターチョコレートを浮かべる
チョコレートハイボール
「モーツァルト ブラックチョコレート リキュール」を使ったハイボールです。
チョコレートの風味もありながら、ソーダで割ることでスッキリ飲める1杯です。
材料
- 「バランタイン ファイネスト」(スコッチウイスキー) 20mL
- モーツァルト ブラックチョコレート リキュール 15mL
- ソーダ水 90mL
作り方
氷を入れたグラスに材料を注ぎ、軽く混ぜる。
参考:https://cocktailrecipe.suntory.co.jp/wnb/cocktail/recipe/chocolate_highball/
ホットショコラスキー
冬に飲みたくなるホットチョコレート。ウイスキーを入れれば、大人な味わいのカクテルになります。
材料
- 「ブラックニッカ クリア」
- ホットチョコレート
作り方
カップなどにホットチョコレートとウイスキーを3:1の割合で入れ、軽く混ぜる。
参考:https://www.nikka.com/mailnews/column/no44.html
まとめ
ウイスキーとチョコレートは、香りも味も相性抜群の組み合わせです。
記事を参考に、ぜひさまざまな銘柄のウイスキーと、種類の違うチョコのマリアージュを楽しんでください。